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(仮称)京丹後市磯砂山風力発電事業への対応


 (仮称)丹後半島第一・第二風力発電事業に続いて、新たに(仮称)京丹後市磯砂山(いさなごさん)風力発電事業が計画されています。規模は、風車14基・最大出力58,800kW。この事業に関する計画段階環境配慮書が2022年3月4日に公開されましたので、当支部は4月4日付で意見書を提出しました。


 計画地は京都府指定の「弥栄町スイス村鳥獣保護区」に隣接し、周辺にはクマタカやノスリが生息する上に、丹後半島はハチクマの春季の渡り経路になっており、多数の風車が建設されるとこれらの希少猛禽類がバードストライクなどの被害に遭うおそれがあります。


 また、丹後地方にはコウノトリが多数生息し、各地で繁殖が確認されています。多数の風車が稼働すれば、国の特別天然記念物であるコウノトリにとってもバードストライクのリスクが高まります。
さらに、丹後半島を渡りの経路にしているハクチョウ類やガン類、京都府の鳥であるオオミズナギドリへの影響も懸念されます。加えて、当支部が計画地近くで数年来確認しているブッポウソウの生息・繁殖が阻害される可能性もあります。
 以上の観点から、事業主である自然電力(株)に対して、6月15日付で計画の中止を求める要望書を財団本部との連名で提出しました。また、京都府知事と京丹後市長に対して、6月16日付で計画の見直しを含めた厳しい行政勧告を行うよう財団本部との連名で要望書を提出しました。
当会は再生可能エネルギーの導入には賛成ですが、そのために鳥類をはじめとする生物多様性が損なわれたり、自然環境が破壊されることは本末転倒であると考えています。風力発電施設については、ヨーロッパで行われている予防原則に基づくゾーニングや当会が提唱するセンシティビティマップを導入すべきであり、そうした対策を講じない風力発電施設の建設に対しては反対しています。


 なお、上記の意見書や要望書は当支部のホームページでホームページで公開しています。

広報部

 

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