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初めて描かれた鳥

日本初の鳥の絵は、弥生中期(紀元前1世紀~紀元1世紀)の器に描かれた「魚をくわえた鳥」だそうです。針のようなもので線描されていて、幼児の絵のような拙いものとのこと。
絵ではありませんが、5世紀後半に築かれた応神天皇陵からは、以下の埴輪が出土しています。

大阪府羽曳野市応神天皇陵から出土した「水鳥」(画像提供:東京国立博物館

私にはハクチョウに見えますし、十分に芸術的な価値があると思います。
では、世界で初めて描かれた鳥の絵はどんなものでしょう。ご存知のようにナスカの地上絵にはハチドリ、コンドル、サギ、ペリカンが描かれています。この遺跡は紀元前200年~紀元後500年のものなので、日本初の鳥の絵とほぼ同じ時期です。
しかし、「世界初」はさすがにそんな生易しいものではありません。何と1万5000年前の旧石器時代までさかのぼります。
フランスのラスコー洞窟にはいろいろな動物の絵が描かれていて、その中には鳥もいます。ただし、牛や鹿の絵はけっこうリアルで芸術的ですが、鳥は何かのシンボルとして描かれたようで幼児的なもの。宗教的な意味で描かれたようです。
いずれにしても、人間は旧石器時代から鳥を描き続けてきたわけです。

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