いつもの探鳥コースをのんびり歩いた。この日を選んだわけではないのだが晴天、ひところの地獄のような暑さはどこへ行ってしまったのだろう。季節は急に秋だ。これはコース半ばの展望台的なところからの眺め、市街地から20分ほど電車に乗ってケーブルで登ったらこんな雄大な眺めが待っているのだ。
春だと薊の仲間はノアザミぐらいしかないのだが秋は多種多様だ。これはオハラメアザミCirsium microspicatum var. kiotoense キク科 私事だが好きな花の一つである。
ケーブルを降りてしばらく歩くと頭上をロープウェイが通りすぎた。月に一度はここへ来るけどほとんど乗ったことがない。昔、上が遊園地だったころ高山植物園があったのだがあれはどうなったのだろう。
スキー場跡のススキが美しい。それだけじゃないチカラシバも負けてなかった。とその時、前方の梢になにか止まった。アカハラであった。すぐ飛び去ったがツグミ類の姿は半年ぶり、新鮮である。ホオジロやノビタキもここでであった。
浄土院、常に掃除のゆき届いた庭、洗い清められたような建物、自由に入れるのだがいつも心あらたかな気分になる。7月にはナツツバキが咲き誇っていた。
実も花も魅力的なシキミIllicium anisatum Linneaeus シキミ科 寺域だけにあちこちにある。有毒であることを忘れてはならない。抗インフルエンザウイルス剤の”タミフル”がこの木の仲間から生成されるそうだが詳しくは知らない。
ミカエリソウ Leucosceptrum stellipilum シソ科テンニンソウ属 ふり返るほど美しいとは思わないがそのあたりが語源らしい。比良山にもあってことごとくシカの食害にあっていたがここではまだ健在だ。
ドライブウェイの側壁に群生していたアケボノソウ Swertia bimaculata リンドウ科センブリ属 こんなところにあるとは知らなかった。同属だけにセンブリを連想する。ましっかり見れば違うのだが。(10月4日)
●見聞きした鳥
トビ、キジバト、アオゲラ、コゲラ、ショウドウツバメ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ノビタキ、アカハラ、ウグイス、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カケス、ハシブトガラス 18種
ヤマボウシ Benthamidia japonica ミズキ科
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