6月7日、京都御苑に近い「こどもみらい館」4階第1研修室において、2015年度通常総会が行われました。今回は、議事の前に講演をお願いし、東京大学総合研究博物館特任助教の松原始さんが「京都のカラス」のタイトルでお話をしてくださいました。
松原さんは「カラスは女子供を馬鹿にするのは本当か?」の疑問から、動物行動の研究に入り込むことになられたそうです。そして「カラスって普段なにをしてるのか」を観察し、ハシブトガラス、ハシボソガラスの環境利用を比較することによって、両種の違いを見極め、それぞれ固有の特徴を明らかにされました。
観察の中で餌を取る行動においても、ハシボソガラスは地面を長く歩くとともに、掘り返したりする行動を見せるのに対し、ハシブトガラスは餌を拾うだけで、歩き回ることや餌を探す行動をしないこと。
営巣、ねぐらとする木も、ハシボソガラスは低い位置、枝や葉が疎らなものでもいいが、ハシブトガラスは高い位置、葉が茂っているところを好むこと。
そしてハシボソガラスに比べて、ハシブトガラスは人の出すゴミに大きく依存していると話されました。
私たちにとって身近なカラスの話題だけに、多くの質問が出され講演は終了しました。
2015年度通常総会は、支部長あいさつに始まり、Kさんを議長に選出し議事を進めました。各部の活動報告・活動計画、会計報告、監査報告、そして予算案と執行部の報告・提案を審議し、一括して採決をしたところ、拍手をもって承認されました。
次に支部事務所移転に伴う、支部規約第2条「事務所所在地の変更」が拍手で認められました。
議事は新年度の幹事・監査役選出に移り、幹事会推薦候補が拍手でもって承認されました。
暫時休憩中、臨時幹事会を行い、石川順一支部長が再任され、新年度の執行体制が決まりました。再開後、役員紹介をして通常総会は終了しました。 2015年 京都支部総会(J)
次の観察会は「探鳥会案内」をクリック