毎年、支部総会の “前座” として計画・実行されてきた探鳥会だが、季節といい、場所といい、鳥に恵まれない探鳥会である。こんなわけで、今回ご同行を願った写真家・叶内拓哉氏には申し訳ないと思ったが、氏はこの貧しい鳥事情をとくとお見通しで、かえって同情と慰めの言葉を頂き、恐縮すると同時に一安心した。
いつものコースをたどる。市民墓地から尾根道を登る間、聴かれた夏鳥はキビタキとヤブサメぐらいで、オオルリ、センダイムシクイ、ホトトギスは鳴いてくれない。花で目立ったのはネジキぐらいであろうか。
今年も、宇多天皇陵の外堤に開花間近いササユリの蕾を発見。御陵の近くの林でキビタキが歌う。この姿を、多くの双眼鏡とフィールドスコープが追う。参加者の一人が、写したてのゼフィルスの一種アカシジミの写真をみせてくれた。だが、鳥の写真をみせてくれた人はなかった。このちかくであったろうか、遠くにオオルリの声を聴いた方があった。
帰りには、例によって「八十八ケ所」道にに出る。しかし、11時半の解散に間に合わせるため、”寺” の逆順はたどらずに、寺順に従って下りる。いくつか続く池は、いづれも水量が少なく、濁っている。いつも見られるモリアオガエルの卵塊も見られない。雨のない日が続いてるせいであろう。
五重塔下に戻り、鳥合わせを終えると、叶内氏は「このコースは(総会前の午前中としては)きつ過ぎるのではないか」と言う。左様、この 2~3年小生も疲れを感じている。来年はコースを変えるか、担当を変えるか、しなければなるまい。解散後、遠くにキセキレイの声。 御室~宇多天皇陵探鳥会 2013年6月9日 (午前8時30分~11時30分 晴れ) T.U wrote
●見聞きした鳥
キジバト、アオバト、コゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、ムクドリ、キビタキ、オオルリ、スズメ、キセキレイ、カワラヒワ 18種
次の観察会は「探鳥会案内」をクリック