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野鳥撮影のマナー

当ブログの8月1日の記事「アオバズク観察会」でも触れていますが、私が訪ねた7月14日の時点ですでにクスノキの巨木にはアオバズクがいませんでした。巡回中の環境省の職員が「1週間ほど前に巣を放棄したようです」と教えてくれました。
しかたがないので、別のポイントへ移動。その一つで撮影したのが下のアオバズクです。

    

後で分かったことですが、クスノキのアオバズクが営巣を放棄したのは、夜中に飛翔中の写真を撮ろうとしたフォトグラファーたちがフラッシュを使ったからとのこと。孵化して間もなかったので、ヒナも餓死したはずです。
最近こうしたマナー違反のバードフォトグラファーが目立ちます。私自身もこの類の行為を何度か目撃しました。
宇治川では、ヤマセミがなかなか現れないので、ラジカセを持ち出してヤマセミの鳴き声を流し始めたフォトグラファーがいました。鳥のなわばり意識を悪用して、おびき寄せるためです。
大阪のある池では数人のフォトグラファーがカワセミを撮影していましたが、そのうちの一人がカワセミに向かって何かを投げつけ始めました。よく見ると小魚です。カワセミが餌を採る瞬間を撮るために餌付けしているのです。
あくまでも推測ですが、野鳥が好きでカメラを始める人と、カメラが好きで被写体として野鳥を選ぶ人がいて、後者のグループにマナー違反が多いように思います。
私自身も動画を撮るので自戒と反省を込めてですが、やっぱりマナーは守りましょうよ。
どうしても珍しい鳥を、間近で、明るい場所で撮りたいというフォトグラファーには、神戸花鳥園をお勧めします。
珍しい鳥が、明るい照明の下で、間近に見られます。写真も撮り放題のようですし、空振りなしの必撮ポイントです。珍しいフクロウもいます。
神戸花鳥園のwebサイトはこちら
「そんな人工的な環境の鳥は撮りたくない」というなら、フラッシュや餌付けなど人工的な方法で撮るのはやめましょうよ。
「餌付けがなぜ悪いの?」という人はこちらを読んでください。
そもそも野鳥撮影のマナーを知らないという人はこちらをどうぞ。

               次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック

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4件のコメント

  1. 通りすがり

    Unknown
    通りすがりの者です。
    昨今の”俄か”バードフォトグラファーのマナーの悪さには
    呆れ果ても尽き果てる事が多くなってきました。
    野鳥の会さんには野鳥撮影・野鳥観察される方々へのマナー普及・啓蒙を
    切に願っております。
    応援しています、頑張ってください。

  2. fagus06

    Unknown
    通りすがり様、コメントありがとうございます。返信が遅れて申し訳ありません。
    この記事をアップしたのは2年前ですが、残念ながらマナーの悪いバードフォトグラファーは相変わらずいます。
    その場で注意するのが一番いいのかも知れませんが、多分、トラブルになるでしょうから、私もその勇気はありません。
    彼らに影響力があると思われる有名な野鳥写真家にこういうメッセージを発信してもらうとか、我々のような団体が機会あるごとに小言を発するしかないでしょうね。

  3. あるばとろす

    Unknown
    40年ぶりに探鳥を再開した東京のおばさんです。20代の頃は野鳥の会に大変お世話になり10年程の全国の山を歩きまわりました。先日珍鳥が見れると山梨の有名な峠に行ったところ、黒山の人だかりでした。あとから聞いてみると朝の5時から50人ほどがあつまっていたそうです。そこでは常連のひとが給餌して理想の場所での撮影を楽しんでいました。多勢に無勢で異議を唱える勇気はありませんでしたが、ショックで悶々としました。
    「野鳥撮影のマナー」で検索したところ、こちらの記事にたどりつきました。2012年からもそういう人たちはいるのですね。野鳥の会本部にも相談しましたが、マナーブックをHPで掲示するのが精いっぱいのようです。
    本当になんとかなりませんかね。拙ブログでこの問題を取り上げたところ、愛鳥だけが自然保護と思うのは傲慢だというご指摘をうけました。生き物すべてのレベルで考えるべきとのことです。野鳥が好きで、自然が好きといい気になっていた自分が少し恥ずかしかったです。今回の件はいろいろと考えさせられました。
    京都には来年から時々行こうと予定しています。いつか探鳥会にも参加させてくださいね。

  4. bulbul

    Unknown
    あるばとろすさん、コメントありがとうございます、とにかく情報をなるだけ公開
    しないようにしています、それでなくても世の中に溢れかえってますからね、マナ
    ーなんて言っても守れる人なら悪さしませんもん、

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