申し込み制にいたしましたので、予定通り15名の参加者での実施となりました。ちなみに私は実施当日、交通事情のため遅刻して開始の9時ギリギリ現地到着という体たらく。反省しております。
天候は良く、というより途中から、かんかん照りで暑くて大変でした。また、大覚寺境内は漫画ONE PIECEがらみのイベントで大層な人出でありました。
そんな喧騒は放っておいて、まずは、大覚寺の水路にて部分白化のセグロセキレイ(1羽)、キジバト(2羽)、キセキレイ(1羽)を観察。今年、しばしば、ここで採餌しているカワガラスは見られず残念でした(前日の下見では1羽確認)。
大沢池にて、カルガモ(4羽)、マガモ(雌1羽)、カイツブリ(2羽)、コサギ(1羽)の黄色い足指、逆光の中オオバン(1羽)などを観察。
オオバンの額板は、季節で大きくなったり、小さくなったりするとか、カイツブリの冬羽と言われている羽色は、はたして本当に冬羽なのか?
冬でも夏羽のカイツブリはいるのだけれど…なんて話をしながら進み、隣接する林でエナガの群れ(10±)やイカルの姿や声(5羽)などを確認。カワセミ(1羽)は声のみ聞くことができました。
カケスかハシボソガラスの食痕と推測されるマテバシイの殻(地面に大量に散らばっていました)を見ながらカケスの貯食行動を紹介したり、放生池でカイツブリの古巣やヒシの実などを観察して北側の出口から道路へ出ました。
定例の北嵯峨平日探鳥会とは異なり、大覚寺に北面に接する道路を東へ移動し(後宇多天皇陵へは寄らずに)水田地帯へ。
スギの上で高鳴きするモズや稲穂に群がるスズメの群れ(100+)を見ながら歩いてさらに東へ。モズの嘴色の季節変化について説明。でも、鳴いている個体の嘴色はよく見えず…。
時々、渡りのヒヨドリの群れが上空を通過、遠くの林の上をカケスも移動していきますが、これも参加者にはよく見えず。
その後、水田の中の道を南下。すでに刈入れが終わった田んぼが多く、その中でコサギ(3羽)、チュウサギ(1羽)、暑さで口を開け、喉を震わせるアオサギ(1羽)を観察。チュウサギとダイサギの口角の位置の違いを説明。鳥は汗腺がないので、口をあけて放熱することもお話ししました。
探せどもケリもヒバリもミサゴも見当たらず(前日ケリ3羽、ヒバリ1羽、ミサゴ2羽確認)。上空を一瞬、ハイタカ(1羽)が飛びましたが、じっくりとは観察できず、告知に使ったショウドウツバメも全く見られず….暑い中苦戦続き。
水田を東西に貫く電線の途中に点々とある電柱で鳴くトビ(2羽)を見ながら、トビの幼鳥と成鳥の羽色の違いなど説明しつつ、さらに南下。
路上でカマキリを捕獲し、電柱や電線の上にて食べるチョウゲンボウ(1羽)をゆっくり観察して、チョウゲンボウは、カマキリから出てくるハリガネムシは食べないのだ、なんて話をしながら移動。
府道29号線寄りの水田にてノビタキを多数観察(15±)して、羽色の変化のシステムや北海道で繁殖する個体の南下経路が大陸経由であることなど説明しつつ、広沢池に到着。
広沢池にてエクリプスのヒドリガモ(6羽)やハシビロガモ(2羽)、キンクロハジロの群れ(10羽)やダイサギ(4羽)、カワウ(2羽)などを観察。ここでもオオバン1羽が確認され、カイツブリ2羽の鳴き交わしも。ヒドリガモの雄で1羽だけ、額がすでにクリーム色の生殖羽に換わっている個体あり。
最後に池北岸の樹林下で休むオシドリ(4羽)をよく見えないながらも観察。他のカモは、まだエクリプスだったりするのに、オシドリのオスはもう綺麗な羽色で換羽が早いですねぇと参加者から指摘されながら、児神社へ移動。
鳥合せの後、大久保さんから「北嵯峨の野鳥写真」豪華5点セットが参加者にプレゼントされ、無事解散としました。といっても、誰もそこからバスに乗る人はおらず、休憩の後、大覚寺まで全員でトコトコ歩きました。口々に、お腹が減ったと言いながら。帰り道は、児神社西側から北西に(斜めに)伸びる道を使いました。
途中、刈入れ後に再度、稲葉が伸びた水田にタシギが4羽休息していて、皆でじっくり観察(前日も同じ場所で3羽確認)。その後、大覚寺バス停近くまで歩き、皆さん さようなら、また会う日までとなりました。
広沢池では、終了後にゴイサギ成鳥1羽も観察できましたが、梶田しか見ていなかったようです。
参加者から、北嵯峨の探鳥会に参加してみたかったけれど、平日では無理なので、休日に実施してもらえてやっと参加できて良かったとのコメントをいただきました。もともと、そういう要望があったから実施した探鳥会でしたが、休日にもかかわらず、観光客や農作業の邪魔にならずに無事終えられて何よりでした。では、また。 北嵯峨探鳥会 2017年10月9日 カジタマナブ
●見聞きした鳥 天候: 曇りのち晴れ
オシドリ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、オオバン、トビ、ハイタカ、カワセミ、コゲラ、チョウゲンボウ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、コシアカツバメ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ムクドリ、ノビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、イカル 38種 (終了後:ゴイサギ、タシギ)
次の観察会は「探鳥会案内」をクリック