昨年11月からスタートした、Uさんによる「羽根講座」も4回目。今回は冬の陸鳥にスポットを当てて、いろいろお話ししていただきました。

ホオジロは危険を感じて飛び出す際、尾羽の外側の白がフラッシュになって目立ちますが、他のホオジロ類も尾羽の外側の1枚だけに色が付いているという羽根の話をはじめ、キクイタダキは日本最小なのに脚が長いのは枝にぶら下がるためといった脚、骨、くちばし、頭蓋骨の話まで大変興味深い話が続きます。

キクイタダキの羽根と脚(会員専用サイト「羽根図鑑」より)
シロハラの耳羽が発達しているのは、落ち葉をかき分ける際に、えさのありかを音で聞き分けるためではないか、というU説も飛び出して、参加者一同「なるほど!」。
また、キクイタダキがえさにしている虫の卵は、樹木の南側ではなく、寒暖差の小さい北側に産卵されているので、キクイタダキを見つけたいなら樹の北側を探すべきといった話も出て、参加者一同「へぇ~、知らんかった」。

ジョウビタキの羽根(会員専用サイト「羽根図鑑」より)
次々に回される標本を手に取ったり、写真に撮ったりしながら、羽根から見える鳥の生態を学びました。また、ツグミの頭部と頭蓋骨を比べて、想像以上に頭蓋骨が小さいことも実感しました。

ツグミの頭部(左上)と頭蓋骨(右)
ただ羽根を集めるだけでなく、主に落鳥を解体して、すべての羽根、脚、くちばし、舌、頭蓋骨まで標本にしているUさんならではの濃くて面白い話を堪能しました。こうした羽根や骨に関する話題は、支部報『そんぐぽすと』12月号から連載記事として掲載する予定です。
また、Uさんの貴重なコレクション(約130種類)は、会員専用サイト「Song Post Web」の「羽根図鑑」に掲載しています。そのサンプルはこちらでご覧いただけます。 室内例会 2016年10月8日 K.S wrote
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