
乾御門に着くと、傍らのウバメガシの下で雨宿りをする二人の姿があった。「小雨決行」の手前、開催せざるを得ない。やがて、参加者は10人に達したので、一応面目は立った。傘を”さしっばなし”の探鳥会が始まった。
最初に出会ったのは、大イチョウの梢で”高鳴き”するモズ。付近では、ヒヨドリとキジバトが見られたぐらい。近衛池周辺は、カラ類の声がするだけ。皆で楽しんだが、毎秋見聞きするヒタキ類やムシクイ類の夏鳥の姿はない。雨の中、木陰のどこかに、じっと潜んでいるのであろう。
こうなると、目は自然に他の動物や植物の方に向く。小学生のO君がクチベニマイマイを見つけてきた。彼はまた、地面のコオロギも追う。この季節だけに、マテバシイ、アベマキ、ツバキ、イヌビワなど、いろいろな木の実が目立つ。明治天皇誕生地の近くに、通常のイヌビワの他に、葉の極めて細いものがあった。ホソバイヌビワらしいが、真説はどうであろうか ?

キンミズヒキ Agrimonia pilosa var. japonica バラ科
”母と子の森”付近には、地元のカラ類、コゲラ、2種のカラスがいたぐらいのもの。いつも、大勢のカメラマンがたむろする鳥の”水飲み場”も静か。
迎賓館東の散策路は、”ひこばえ更新”を果たした、けっこう立派なカツラの木立から始まる。ここでも鳥は不在に近かった。ルリ色の実を付けたヤブミョウガの群落、実は落としたが、まだ紅葉中のトチノキ、キンミズヒキ、ミズヒキその他のタデ類の花を愛で、明るいクサヒバリの声を楽しんだ後、やっとイカルの群れに出会った。最初に見つけた女性の弾んだ声が印象的。またまた、植物で申し訳ないが迎賓館南でモクレンの実を発見。タムシバやコブシの実より、はるかに大きいのに驚く。
探鳥会の終盤近く、街灯の上で囀るセグロセキレイ、並んで、しかし逆向きに枝に止まった 2羽のトビの姿が面白く、またじっくり観察できた。
京都御苑探鳥会 (10月5日) T.U wrote

モクレン (果実) Magnolia liliflora Lily magnolia モクレン科
(写真をクリックすると大きくなります)
●見聞きした鳥
アオサギ、トビ、キジバト、コゲラ、コシアカツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、イカル、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 17種
次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック