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一本足

ホームラン868本の記録を持つ王選手の打撃スタイルは「フラミンゴ打法」と呼ばれました。ピンク・レディーも「♪~背番号1のすごい奴が相手 フラミンゴみたいにひょいと一本足で…」と歌っていました。
しかし、一本足になるのはフラミンゴだけではありません。サギ類が片足で立っているのをよく見かけますし、タンチョウも一本足になります。『ツルはなぜ一本足で眠るのか』という本もあるくらい。
同書によると、ツルの足には動脈と静脈が密集していて、その熱交換のエネルギーロスを防ぐために一本足で眠るとのこと。フラミンゴの一本足についても、「他の鳥よりも足が長く体温が下がりやすいので、そのロスを防ぐために片足になる」と説明されます。
本当にそうでしょうか? 例えば、下の動画のムナグロ。撮影したのは去年の5月で、体温低下を心配するような季節ではありませんが、片足になっています。

    

さらに、以下は今年の連休に某所で撮ったオオソリハシシギ。10羽ほどいますが、寝ているのも起きているのも一本足です。

    [[youtube:sTf-e–2JcM]]

立つときだけでなく歩くときに一本足になる鳥もいます。例えば、ミヤコドリ。下の動画には、冷たい水の中ではなく、暖かい砂の上をケンケンで歩いているのが数羽います。

    

フラミンゴやツル、サギ、シギなど足の長い鳥だけでなく、短い鳥でも一本足になります。片足で枝に止まっている小鳥を見ることは珍しくありません。足の長さや体温低下だけでは一本足は説明できないのです。
では、なぜ一本足になるのか? 私の推測は、鳥の世界では一本足がかっこいいと思われているから(笑)。生理学的に説明できないなら、心理学的に説明するしかないでしょう。

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