台風12号の影響で、雲がどんより垂れ込め、ときどき小雨が降るという、担当者にとっては最も中途半端な天候。にもかかわらず、集合場所の観月橋駅前には、当支部のほか複数の団体が主催する観察会のために次々と参加者が集まってきます。
(公財)日本野鳥の会(本部)が来年「ツバメのねぐら」を特集したパンフレットを作成するらしく、担当者2名が取材と視察のために上洛されました。同時に、本部から事前に観察会の情報を全国に発信されたこともあって、他支部会員や一般の参加が目立ちました。
ところが、運悪く、いざ出発という時に小雨が…。しょうがないので、近鉄の鉄橋下で雨宿りしながら事前説明をしました。
こんな天候でねぐら入りを観察したことがないので、いつもどおり大群の乱舞が見られるのか少し不安でしたが、7時前になるとツバメがどこからともなく湧き出してきて、葭原の上や頭上を飛び回ります。
傘を差したり、雨具を着たりの観察会となりましたが、みなさん「すご~い!」と感動されていました。
2日前の下見では、真っ赤に染まった夕焼けをバックに、無数の黒いツバメが乱舞する美しいシーンが見られました。本番でそれをお見せできなかったことが心残りでした。
実は、この日の早朝、会員5名でツバメのカウント調査を行いました。朝4時15分に現地(堤防)に集合し、約50メートル間隔で立ち、自分の受け持ち区間で一斉に飛び出すツバメをカウントするのです。
たまたま前日、観月橋付近で4件の放火騒ぎがあり、2名が亡くなるという事件が発生。警察や自警団が徹夜で警戒しているという情報を得たので、私はいつものルートを迂回して現地に向かいましたが、調査員の1人は警察に呼び止められたそうです。
調査時もときどき小雨という天候でした。結果は17,800羽。去年(25,600羽)に比べるとかなり減っています。
群れの数は日によって異なるので、この数字だけでは判断できませんが、残念ながらツバメの減少はさまざまな調査で実証されているようです。 宇治川ツバメ探鳥会 2014年8月2日
●見聞きした鳥 天候 小雨
ツバメ、イワツバメ、スズメ、カワラヒワ、ヒヨドリ、アオサギ、コサギ、カルガモ、ハシブトガラス 9種
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