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緋連雀と黄連雀

さまざまな国の人が乗った豪華客船が沈没しそうなとき、それぞれの客を海に飛び込ませるにはどう言えばいいか、というエスニックジョークがあります。
アメリカ人には「今飛び込めばあなたはヒーローになれますよ」
ロシア人には「海にウォッカが流れ出していますよ」
イタリア人には「海で美女が泳いでいますよ」
フランス人には「決して海には飛び込まないでください」
ドイツ人には「規則ですから飛び込んでください」
そして、日本人には「みなさん飛び込んでいますよ」
国際的には「日本人=集団主義」というステレオタイプが成立しているようです。
この話を取り上げたのは、レンジャク類の英名が気になったから。まず、キレンジャクの英名はBohemian Waxwing。

    

Waxwingは次列風切羽の先端に蝋のような突起物があるからですが、Bohemianには「ジプシー(ロマ民族)のように、社会の規則に縛られることなく自由奔放に生きる」という意味があります。
この冬も山科川にレンジャクの大群がやって来ましたが、そのほとんどがヒレンジャクで、キレンジャクは数羽混じっている程度。関西のバードウォッチャーの感覚では、キレンジャクは基本的に群れを嫌っているように見えます。だからBohemianと命名されたのではないでしょうか。
一方、ヒレンジャクの英名はJapanese Waxwing。

    

常に群れで行動するので、命名者がエスニックジョークを込めて日本人のように集団行動するレンジャクという意味でJapanese Waxwingと名づけたのではないでしょうか。考え過ぎかな?

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