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ソングポスト

5月中旬、敦賀の池河内湿原へ行ってきました。
湿原を半周したあたりで、クロツグミがひとしきり鳴いては飛び立ち、また同じ樹に戻って鳴いています。鳥がさえずる定位置をソングポストと言いますが、このクロツグミのソングポストはこの樹のようです。
ちなみに当支部の会員誌の名前は『そんぐぽすと』。鳥が止まってさえずるように、それぞれの思いを語り合う場にしようという意味が込められています。

    

クロツグミはよく鳴く鳥で、以前訪れた北海道のキャンプ場では朝から夕方まで1日中さえずっていました。声が大きく、音色もメロディも多彩です。
「日本三鳴鳥」はウグイス、コマドリ、オオルリですが、「オオルリよりもクロツグミを三鳴鳥に入れるべきだ」というバーダーが多く、私も同感です。
クロツグミのソングポストのすぐ近くで、ホオジロが歌い始めました。このさえずりは「一筆啓上つかまつり候」とか「源平つつじ白つつじ」と聞き成すことで知られていますが、最近は「札幌ラーメン塩ラーメン」とのこと。確かにリズムは合っています。

    

姿こそ見せなかったものの、コルリも藪の中からちょっとクセのある歌を聴かせてくれました。タカも2種類出現しました。午後にはもう一つのポイント、中池見湿原を訪れ、オオルリやキビタキなどを観察しました。
暖かな初夏の陽射しを浴び、心地よい風に吹かれながら、湿原のカエルの声や草の匂いに包まれて鳥の声に耳をそばだてる…、至福のひとときでした。

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