連日の寒波やら氷雨で震えていたら、御苑内の、いつもの “店開きベンチ” は雪が覆っている。向いのモミの木の下へ移動す。
と、近くのイチョウの大木の下に先着組が集まってる。なんと、話しに聞いたオジロビタキが石柱に止まっているではないか。「尾羽を見せろ ! 」の掛け声に、早速応えてくれたのが嬉しい。20年ぶりの邂逅(かいこう)である。続々と集まって来た鳥仲間を、まずそちらに誘導する。近くにはツグミやビンズイの群れもいる。さい先の良い探鳥会となるか ?
近衛池まで、シロハラが頻りに鳴く。もちろん姿も見せる。去年とは大違いだ。シメ、エナガに、カラ類も加わって賑やかだ。池端の高木でイカルの地鳴き。だが、この後イカルは囀りを聴かせず、姿も見せなかったのは不思議だ。中山邸、南東角のクロガネモチの実は殆ど食われている。今シーズンは冬鳥が多いことの証だが、この調子では 3月~4月の渡りの時期の餌が保証されないことになる。苑内は冬鳥過剰なのだろう。御苑北辺にあたる、この付近のモミ、ツガなどの針葉樹にキクイタダキはいたが、12月ぼとではない。
母と子の森に入ったところで、2羽のシロハラが、突然空中戦。蹴り技を交えた激しい争いだ。餌場の取り合いであろうか、これも “冬鳥過剰” の証拠だろう。鳥の水浴び場やその付近に、アオジやルリビタキがちょくちょく姿を見せる。人前なので少々不自然と思ったら、餌やりのせいらしい。
大宮御所北西角の水路(溝)にセキレイ 3種が勢揃い。余り見かけない光景である。仙洞御所西側の散策路を下ると、モミの木立付近に小鳥の混群。メジロ、エナガ、ヒガラなどに混じってキクイタダキも、彼らは鷹司邸跡の方へゆっくり移動して行く。これでホットした方も多かったろう。九条池で、水中から浮上したのがかわうであったのに、一同びっくり。顔の彩りが美しい。
モクレンの蕾がずいぶん多い気がする。フッキソウの蕾はまだ固い。遅い春を予感させる。 京都御苑探鳥会(2月17日) T.U wrote
●見聞きした鳥
マガモ、カルガモ、キジバト、カワウ、トビ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、カシブトガラス、キクイタダキ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ルリビタキ、オジロビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、アトリ、カワラヒワ、シメ、イカル、アオジ 32種
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