メニュー 閉じる

「図鑑だけではわからない、飛んでいるタカの実践的見分け方勉強会」

 残暑厳しい8月12日(日)午後2時、「ラボール京都」4階第1会議室には70名近い会員などが集まり、タカの渡りへの関心の高さが伺えた。
 第1部では、タカの渡り基本3種(サシバ、ハチクマ、ノスリ)の見分け方について、定点観測地「岩間山」での画像や動画を使って説明していただく。
飛んでいるタカの種を識別するポイントは、まず個々の種のバランスを覚えること。つまり、全長と翼開長との比、翼の幅、胴の太さなどの違いを見極め、シルエットでも種の大まかな判別ができるように訓練するのだそうだ。それには数多く観察するのが早道とのこと。

 第2部は、ハイタカ属(オオタカ、ハイタカ、ツミ)の見分け方について説明された。ハイタカ属は遠く、大きさが比較できない場合、従来は識別が難しいとされてきた。近年、デジタル一眼レンズカメラの普及で、撮影してすぐ画像を見られるようになって識別に威力を発揮している。

 まず、ハイタカ属と第一部で説明されたタカ基本3種との違いの説明がある。ついで、オオタカ、ハイタカ、ツミの画像、動画を見ながら、それぞれの微妙なバランスの違いを示された。またハイタカ、ツミの画像を重ね合わせて見ると、ハイタカは翼の基部と両端部が一直線になるが、ツミは翼の両端が基部より前に突き出していることが指摘された。
 第1部、第2部とも画像を使って、識別クイズが出され、「当たった」「間違えた」との参加者の声が聞こえてきた。

 第3部は、吉川さんから、岩間山定点観測地での主にノスリの渡り観測によって得られた研究報告をしていただく。吉川さんはバードストライク(鳥と航空機や風力発電との衝突)について研究しておられ、船舶レーダーを使って飛行速度や、飛行高度などを観測されたもの。今後は、海岸などの違った環境での観測を続けていきたいと述べられた。
 最後に質疑応答があり、午後4時半終了した。
         「タカの渡りに備えて、(室内例会)」8月12日 (J)

               次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック

カテゴリーの最近の記事