雨雲が京都府を避けて通っているので、少々安心して出発。集合地で、メジロが囀り、シジュウカラが歌う。イチョウの大木に飛んできたムクドリも大声で和する。やはり春である。でも、「雨風激し」との予報のためか、集まったのは 10人だけ。
ドウダンツツジ Enkianthus perulatus ツツジ科
近衛池まで、めぼしい鳥はいない。毎年聴くエゾムシクイがいないのが残念。いつも無言で迎えてくれるシャガ、オドリコソウの花は今年も健在。歴史的に有名なイトザクラも、落花盛んながらも美しい。
しかし、中山邸跡に着くと、”あの” クロガネモチに多数の鳥が集まっているではないか ! わが仲間は、次々にシロハラ、アカハラ、マミチャジナイ、ツグミを確認してゆく。シロハラとアカハラが盛んに “ぐぜる” 。本当に驚いたなぁ…..。まだ、実の豊富なクロガネモチに、こんなに大型ツグミが集まっているとは ! すべての参加者が興奮した。筆者は、これで帰っても悔いはないと思った。コサメビタキも割り込んで、軋んだ歌を披露する。
ザイフリボク Amelanchier asiatica バラ科
中山邸の南向かいの芝生にビンズイ。だが、これからが悪かった。母と子の森は、バード。バスを含めて、鳥がいない。こんな天気じゃ、写真屋さんもいない。ここでは、毎春、ウグイスカグラが花を付けるが、その花を検討した Kさんは、「これは、ミヤマウグイスカグラである」と、ご託宣。
コオロギの里に入る。いつも面白い夏鳥を見せてくれる場所だが、今日は静か。ただ、シロハラが間近でよく歌った。新葉を出したばかりのイヌビワの枝に実がなっている。今頃、変だなと思ったが、後で調べると “花壷” だそうで、雌雄の別があるというが、そこまでは確認できず。またまた、Kさんがオオセミタケという冬虫夏草(↓)を見つけ、土中のセミまで見せてくれた。
仙洞御所前の砂利道をはさんで、西側の疎林 (凝華洞跡付近 ? ) で目聡い人がキビタキを発見。何人かが姿を確認したが、筆者の目は節穴。アオサギが低く飛んだ。枝をくわえているという。近くの高木で巣作りをしているとは、大方の見方。九条池には鳥の姿はない。雨がきつくなったので、堺町休憩所で鳥合わせ。この最中、西側の宗像神社の方からキビタキの地鳴きが聴こえる。でも、探して見つかる距離ではなさそうだ。
京都御苑早朝探鳥会(4月22日) T.U wrote
●見聞きした鳥
カワウ、ゴイサギ、アオサギ、トビ、キジバト、コゲラ、ツバメ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、アカハラ、シロハラ、マミチャジナイ、ツグミ、ウグイス、キビタキ、コサメビタキ、エナガ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 27種
●花をつけていた草木
カイドウ、ドウダンツツジ、モミジ類、ウマノアシガタ、ヤブニンジン、フッキソウ、ムラサキケマン、コバノミツバツツジ、ショカッサイ、ヤマブキ
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