地元新聞に本探鳥会が紹介されたこともあって、一般参加者が多かった。果たして、これらの方々を満足させることができるだろうか ? 今冬は、鳥、特に冬鳥が極めて少ないからである。
少々早く着いて、児童公園の一角に佇んでいると、喧しいヒヨドリの声に混じってシロハラがぐぜっている。ほっとした気分で、参加者名簿を広げる。すでにヴェテランがアトリの小群を見つけていた。近くの芝生で 1羽のビンズイが餌をとっている。幸先いい、とばかり出発。シジュウカラが多い。イカルが囀り、メジロが唱和し、カワラヒワやツグミも姿を見せた。近衛池にマガモの夫婦。近くでハシブトガラスが鳴いている。多くの人がハシボソと間違うほど濁った声だ。しかし、間合いや、易々とした発声法が異なる。中山邸跡奥にタラヨウが赤い実をつけている。これまで気がつかなかったのは不覚 !
樅の木にキクイタダキを探すが、見つかったのはシジュウカラ、エナガ、メジロ、アトリの混群であった。でも、これで充分だ ! 「母と子の森」に近づくとヤマガラが囀っている。少し変わった歌なので、何か分からなかった人も多い。バード・バスに寄る。太った胴体を埋めていたのはキジバト。なんとも滑稽な姿だ。シジュウカラの雛が割り込んで来た。近くの地面でアオジやアトリが餌を啄んでいる。しかし、シロハラの姿はない。
「コオロギの里」へ入る。早速、姿を見せたのはジョウビタキの雌。雄でなかったのは少々残念だったが、長いこと溜まっていたので誰もが楽しめた。毎年出会うルリビタキがいないと思っていたら、何人かが、近くの写真屋さんが撮った映像を見せてもらったようだ。本日、本会中の出来事なので、ここに “存在していた” 証拠として、出現鳥に加えることにした。迎賓館南の草むらにモズ。地面で採餌中のは始めて見た。というのは中級者の声か ?
仙洞御所西側で撮った写真を、何ですかと問う声。ハクセキレイだった。中々良く撮れている。凝華洞跡付近であっただろうか、芝生の上をビンズイの小群が歩いている。5羽を数えたが、これには満足。九条池にマガモの群れとスズメが数羽。孤高のアオサギも。しかし、ほかの鳥は見当たらず。
出現鳥は、予想の倍数の 28種もあった。冬鳥復活の兆しを感じる。初心者が多かったが、質問は活発であった。ピントはずれも歓迎である。
京都御苑探鳥会(2月19日) T.U wrote
●見聞きした鳥
アオサギ、マガモ、トビ、キジバト、コゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、カシラダカ、アオジ、アトリ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 28種
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