まずまずの好天気。半数以上が非会員と他支部会員という参加者内訳は、最近珍しくなくなったようだ。これを踏まえて、丁寧な気配りをしなければならないと、心する。
早々に、間近に現れたムクドリはよかった。大きさといい、嘴の色といい、その際立った特徴は初心者には、格好な観察対象であったろう。続いて、進路沿いの草地で落ち葉を舞い上げて採餌中のシロハラ、大きくて重そうな嘴で地面を漁るイカル。彼らもまた、識別しやすい特徴を披露してくれた。だが、残念ながら彼らは、ここでは声を出してくれない。
近衛池もまた、皆さんを感激させてくれた。姿の違いを、くっきりと明示してくれたマガモの夫婦、水辺の青い宝石カワセミ、虎には決して見えないが、斑模様の鮮やかなトラツグミ。どの鳥も「身近な親しい仲間」として受け入れられたのではなかろうか。
さて、普段の口ぶりに戻ろう。今日は、樹上に鳥の姿が非常に少ない。また声も上から降りてこない。木の実が払底してしまったせいだろうか ? 明治天皇生誕の地の前で、いつものイカルやシメの集まる大銀杏を見上げていると、ハシブトガラスが騒々しい。突然、小型のタカらしいのが庭の樹間を抜けて行った。ハイタカだと直感したが、近くの仲間も、腹が白かったし、大きさからもハイタカだと思う、と賛同の声。迎賓館北の “アオバズク巣箱設置城域” でルリビタキの地鳴きを聴く。バード・バスに近寄ると、多くの沐浴者に混じってルリビタキの雄の姿もあった。近くの樹木にはマヒワも。
カゴノキ Litsea lancifolia (Sieb. et Zucc.) F. Vills. クスノキ科 ハマビワ属
迎賓館南東部の樹林でアカゲラかアオゲラの声。二声ほど鳴いたが、歯がゆいことに、どちらかは聴き分けられない。「凝華洞跡」前の東西道にやっとハクセキレイを見る。間もなく、この道路にカワラヒワ、アオジ、シメと次々に姿を現したのには少々驚いた。こんな砂利道に餌があるとは !
遊歩道の柵にジョウビタキを見てから、九条池へ。今日のアオサギは、まるで孤高の哲学者然とした立ち姿。
京都御苑探鳥会 (2月20日) T.U wrote
●見聞きした鳥
アオサギ、マガモ、トビ、ハイタカ、キジバト、カワセミ、アオゲラorアカゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、トラツグミ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、カワラヒワ、マヒワ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 31種
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