今冬一番という寒波が襲来したこの日、京都の最低気温は-3.9℃。それでも元気いっぱいのバードウォッチャー20余人が参集した京都御苑探鳥会だが、開会時刻の9時には激しい雪となり、児童公園の東屋でしばらく「雪やどり」のやむなきに。
小降りになったところで、いつものコースを歩き始める。シロハラやビンズイの姿が目立つ。「母と子の森」で水場にやってくる鳥を待っていると、「キョッ、キョッ」と大声が聞こえた。「アオゲラだ!」と声のしたほうを探す。いる、いる! 向こうの松の幹に頭頂の赤い雄の姿が…。ほとんど動かないので、全員がスコープでじっくり観察できた。やがてルリビタキの雄も出迎えてくれた。こちらはどうやら餌付けされているらしい。ここではアオジの姿も見られた。
和風迎賓館の西側には、ジョウビタキの雌がいた。しかし、ふだんは多数見られるツグミやカワラヒワが全然いない。常連のイカルも1羽見つかっただけ。京都御苑は不思議なところだ。このあたりで、アトリとシメが出現鳥に加わった。
仙洞御所南西の芝生で、待望のトラツグミが出た。丸々太っている。一同双眼鏡やスコープでゆっくり歩く姿を堪能。その南の芝生にもさらに1羽! こちらのほうはすらりとスマートだ。
トラツグミ(英名: White’s Ground Thrush)Turdus dauma スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科
亜種: オオトラツグミ T. d. amami(奄美大島)、コトラツグミT. d. horsfieldi 迷鳥としての記録(台湾)
九条池に向かって進んでいると、東側の樹上をを低く飛ぶタカが…。ハイタカだ! 探鳥会終点の九条池には、ここに住み着いているアオサギが今日も佇んでいた。
鳥合せ・解散の時刻には、空はすっかり晴れて日差しがまぶしかった。 京都御苑探鳥会 1月16日(Σ)
●見聞きした鳥
アオサギ、マガモ、トビ、ハイタカ、キジバト、アオゲラ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、ルリビタキ、ジョウビタキ、トラツグミ、シロハラ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、アオジ、アトリ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 25種
ルリビタキ(英名: Siberian Bluechat)Tarsiger cyanurusスズメ目ヒタキ科ツグミ亜科
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