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綾部市探鳥会

「野山と水辺の冬鳥」    
外気温0度、フロントガラスが凍てている。昨年の53種を思い出しながら到着した集合地点は、コケがキラッと光る。黒いものがサッと生垣に入ったり、杉の梢に数匹の小鳥がいたり。囀るカワラヒワ。もう恋の季節だ!どこからかヤマガラ、エナガ、メジロ達の声が聞こえていたが、すぐ静かになる。

人が集まりかけた時、「あそこ。鷹と違う?」の一人の声。一本の杉の梢を凝視すると白いのがいる。瞬く間に数本のスコープが立ち並び、一瞬静まりかえる。「オオタカや!」「胸がすごく白い。奇麗や。」「頬が格好いい。」「男前や。」「初めて見た。凄い!」「ポーズを取ってくれている。凛々しいな。」・・・「その右にもう一羽いるで。」「どこどこ。」「いるいる。」「凄い。」「雄と雌と違う。」・・・恋の季節だ!オオタカの出会いに興奮冷めやらぬ中、いざ出発!

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カワラヒワ、ツグミ、ホオジロ、ジョウビタキ、キジバト。「カラスや」「黒い色やと思っていたが違うね。」「奇麗ね。」「こっちとあそこのカラス違うやろう」「??」「二種類いるって初めて知ったわ。」
 川辺で一点を凝視するアオサギ。ヨシの中をチョロチョロするアオジ達。「あそこ!でっかいネズミが!」「違うヌートリアや。」流れに乗って私たちの下へ。人を怖がることなく可愛い目で見上げている。・・・「カワセミや!」の声が。「色が少し薄いなあ。」「嘴が黒い。雄や」「下の岩にイソシギが。」「飛んだ!下へ。降りた。」「羽が奇麗やね。」「肩に白い羽が食い込んでいるやろ。」・・「向こう岸の木に入った。」「ルリビが鳴いてる。」「川の右の岩にキセキレイや。」「カワセミや。上へ行く!」「クサシギや」「イソシギと同じや。」「違う!肩の白いところが。」「ほんまや!」
川ばかり見ていた時、「アカゲラ」の声が飛び込んでくる。「赤いパンツがある。」「帽子が赤い。」「?」「木屑を落としているわ。」「どこや分からん。」「どこや」「あそこや。」「いない。」「いたいた!じっとしているわ。」・・・「ノスリやあ」「ノスリ斑がよう見えるわ。」・・・「バンが柳の下に入った」「白いのがちらっと見えれる」「嘴が黄色い」「こっち向いて!」・・「尾根の木に白いものが。何や?」「ノスリや」
頭を上や下にと忙しいひと時が終わる。

                          由良川
毎年いる田んぼに今年もイカルチドリが。不思議だな。昨年オオジュリンがいたヨシハラにはアオジとホオジロだけ。ガッカリ!川沿いの太い柳は伐採され、ベニマシコがいたヨシは踏み付けられ、「ウグイスの木」と呼んでいた木も陰も形のない。酷い!河川敷の枯れたアレチウリウの中を数羽のアオジが飛び交う。
われらの大河「由良川」へ。「少ないな。」の声。それでもスコープや双眼鏡を覗くとキンクロハジロ、オオバン、ヨシガモ、オカヨシガモ、マガモ、ヒドリガモ。
帰り道、ウソ、シメ、キジ、モズがいた所がバイパス工事。現場を見て胸が痛む。お父さんと娘さんが仲良く探鳥される姿が微笑ましい。いいなあ!
              綾部市探鳥会(1月24日) 田所 草平 (記)

●見聞きした鳥
カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、マガモ、コガモ、ヨシガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ミサゴ、トビ、オオタカ、ノスリ、キジ、バン、オオバン、イカルチドリ、クサシギ、イソシギ、キジバト、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、アトリ、カワラヒワ、スズメ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス 46種
 

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