14日(土)、大阪市立自然史博物館で行われた「大阪自然史フェスティバル2009」に行ってきました。「大阪」と銘打っていますが、京都府や滋賀県、兵庫県、奈良県の団体も参加しており、ひとことで言うと「関西の自然観察&環境保護団体のお祭り」。
昆虫、魚、植物など自然観察系、里山など各地域の環境保護系、高校や大学のクラブなど研究系、そして光学機器メーカーや出版社など協賛企業まで、全部で89の団体が思い思いのブースを出していました。ミミズ、コウモリ、プラナリアといったマニアックな団体もあります。
各メーカーの望遠鏡が並ぶ会場入口
野鳥だけでも19団体が出店。鳥の塗り絵やブローチづくりのほか、図鑑「山野の鳥」「水辺の鳥」でおなじみ谷口高司さんの「タマゴ式鳥絵塾」というコーナーもありました。
大阪支部は鳥の塗り絵を実施
カラーマーキング鳥類調査グループ・関西(クリック)
また、講堂では「自然を“仕事”相手にしてみよう」というシンポジウムが開催されました。基調報告は、バードウォッチング専門の旅行会社・ワイバードの山本社長による「鳥の生活費は鳥自身で稼いでもらいましょう!」。
世界各国の珍しい鳥や探鳥地の写真を紹介しながら、寄付やボランティアだけでなく、野鳥という資産を活かして経済的に自立できるシステムを作ろうという大変興味深い講演でした。
基調講演の資料の一部
その後、環境アセスメントの代表者、国立公園レンジャー、生物ビデオの製作者、環境教育コーディネーター、博物館学芸員など8人が登場してパネルディカッションを展開。「自然観察や環境保護でメシが喰えるか?」(クリック)というテーマで、さまざまな問題や具体的な事例が語られました。
会場には将来この分野で就職を考えているらしい若者もたくさん集まり、予定時刻を30分もオーバーするほど質疑応答がありました。
自然を職業にする8人でパネルディスカッション
当日は「関西文化の日」協賛ということで自然史博物館の入場(通常300円)も無料。見応えのある常設展示もじっくり見学できました。
京都からは少し遠くて交通費もかかりますが、それ以上の値打ちがあるイベントでした。次回はぜひ参加されるようお勧めします。
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