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ミヤマガラスの初認調査

 縁があって記事を書かせていただくことになりました。バードリサーチの高木と申します。
 バードリサーチでは、ミヤマガラスの初認時期の時期の変化と渡りのルートなどを調べるために、全国から初認の情報を集める調査を実施しています。その中で、いくつか傾向が見えてきましたので、ご紹介しつつ調査への参加の呼びかけをさせてください。

                  ミヤマガラスの大群

 ミヤマガラスは、ご存知のように9~10月頃に渡ってくる冬鳥です。1870年代は九州とその周辺ぐらいでしか見られなかったのですが、その後分布が広がり、現在では全国で観察されるようになっています.こうした経緯があったので、今も朝鮮半島経由で西から渡ってきているのか、それとも、北からもわたってきているのか調べたいと思ったのが調査を始めるきっかけでした。
 初認の調査は今年で4年目になるのですが、過去3年間は10月下旬ごろに渡来のピークがありました。ところが今年は少し早くて、10月中旬からどんどん初認の情報が届いています。

■ミヤマガラス初認調査2008 ~結果速報~
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/miyamagarasu/sk08.html

 この調査では、渡りと思われる飛翔を観察した時は,その飛翔方向を記録してもらうようにお願いしています。2008年の速報でも、東日本では日本海側を南下してくる様子が追えていますし、2007年の調査結果でも、東日本は北から、西日本は北西から渡ってくることがわかり、少なくともルートが東と西で別であることが見てとれます。昨年の結果で面白かったのは,琵琶湖のあたりで両方から入ってきたミヤマガラスが交差しているのではないかと思われる結果が得られたことです。長野の方でも,昔と今とでは渡りの方向が東西逆になったという話も聞きますし、もし、そうだとすると面白いなぁ、と思っています。

          ミヤマガラス 成鳥
        (すべての写真はクリックすると大きくなります)

■ミヤマガラス初認調査2007 ~調査結果~
http://www.bird-research.jp/1_katsudo/miyamagarasu/sk07.html

 皆さんのフィールドには、ミヤマガラスは来ていますでしょうか?
 特に,京都、大阪、兵庫、滋賀あたりの渡り飛翔の方向の情報が入ってくると、結果がクリアに見えてきて嬉しいのですが。ぜひ,ミヤマガラスを観察された時は,上記のどちらかのページの青いボタンから,送信フォームを開いて情報を送っていただけると助かります。 
           バードリサーチ 高木憲太郎

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