開始直前から雪が降り始め、先が危ぶまれたが、「案ずるより産むが易し」のとおりで、続々と多くの鳥たちが姿を見せ、声を披露した。
渡月橋下流にカワアイサが8羽、そのうち2羽は上流域へ進出した。恐らく1月上旬のガンカモ調査のとき見た、13羽の群れの一部なのだろう。「一の井堰」上流域にはいつものカモの群れ、この中に2羽のヨシガモ(ともに雄)が紛れ込んでいた。ここでは初見参。千鳥ケ淵には期待のオシドリが見当たらず残念だったが、対岸の崖上に繁茂するアラカシの林から雄の声、暫くして岸辺の崖下から飛び上がった1羽がこの林に潜り込んだ。
他方、川と反対側の落葉樹林にエナガやアトリの群れ、後者は、H氏によると70羽ほど数えたという。ここではミソサザイ、ルリビタキ(雌雄)、ジョウビタキ、シロハラ、シメなども餌探しに夢中であった。
一旦、渡月橋に戻って下流域に向かうと、桂川ではここでしか見られないオナカガモに会う。モズ、ツグミなどを確認しながらゆっくり進むと、自転車・歩行者道から離れた岸辺のススキからオオジュリンの声。しかし、降り積もった雪をこぐ勇気は湧かない。さらに、中州からはベニマシコが地鳴きを聞かせたが、もちろん姿は見えない。見慣れた鳥だが、カワラヒワの群れがぼたん雪の降りしきるなか、柳の枝にたむろしていた。些か、かわいそう。
スズメの足跡 (写真をクリック)
ほぼ予定時刻に松尾橋着で、解散。今回は、東京から夜行バスで駆けつけた参加者もあった。エナガやコゲラを間近に見て、「可愛い!」を連発していたのは小学4年のAちゃんだが、彼女自身も可愛いかった。天気予報通り、始めから終わりまで降り放しの雪の中での行軍だったが、15名の熱心な鳥仲間は50種に一歩手前の出現鳥に満足されたに違いない。 桂川探鳥会 (2月9日) T.U wrote
●見聞きした鳥
カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、カワアイサ、トビ、イカルチドリ、イソシギ、ユリカモメ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ショウドウツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ルリビタキ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ、オオジュリン、アトリ、カワラヒワ、ベニマシコ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 49種
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