室内例会「夏鳥」5月26日
今回は夏鳥とカッコウ類、猛禽類を中心に、たくさんの羽根や足の標本を見せていただきました。植田さんの羽根コレクションは、風切り羽や尾羽だけではなく、小さな体毛や顔の羽毛まで1羽丸ごと標本化されています。さらに、種類によっては足や頭骨まで…。
普段、私たちは遠くから双眼鏡で鳥を観察しますが、この羽根講座はいわば解剖学的に鳥の細かい部分を観察できるところが魅力。そして、標本化作業で得られた植田さんならではの話も面白い。
例えば、フクロウの足は羽毛で覆われているが、アオバズクの足には羽毛がない。それは、フクロウはネズミを捕獲した際、反撃されても傷つかないためで、昆虫食のアオバズクはその必要がないから。というような、図鑑には書いていないことが学べます。
さらに今回は、引き取った遺体は-36℃の冷凍庫(一般家庭用は-20℃程度)に保管し、ノミやシラミを死滅させてから解体するとか、ハイタカを解体中にテーブルから足が落ちてズボンの上から太ももに爪が刺さり、取ろうとするほど深く食い込むので爪をカットしたなど、植田さんしか体験できない貴重な話も聞けました。