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秋期内陸部のシギの渡り

 早朝6時にもかかわらず、近鉄「向島」駅には担当者を含めて28名が集合しました。中には環境問題を勉強しているというタイからのお客さまが2名。気持ちのいい秋晴れの下、チュウサギやアマサギなどを観察しながら緑の水田が広がる干拓地へ向かいます。
 数日前の下見でツバメチドリ9羽を確認し、今回のハイライトになるはずでしたが、その休耕田にトラクターが入ったためにほとんどが飛去し、前日の下見では1羽が残るのみ。その1羽を求めて歩いていると、自転車に乗った地元のカメラマンが「ツバメチドリは抜けた。その代わり、アカエリヒレアシシギが別の場所にいる」と教えてくれました。急きょコースを変えて、その場所へ向かいます。
 アカエリヒレアシシギといえば、8月30日に仙台で行われたプロ野球の西武・楽天戦で、球場内を大群が飛び回ったために試合が中断されたというニュースが流れたばかり。そのうちの1羽が巨椋に迷い込んだのでしょうか、いずれにしてもツバメチドリより見る機会が少ない鳥です。
 実は前日の下見でも別の場所で確認していましたが、集合地から遠いため探鳥会コースから外していました。それが一晩のうちに徒歩圏内に移動してくれたわけです。観察地点から鳥まで少し距離があるものの、現れるまでねばって、参加者全員にじっくり見ていただくことができました。

 途中、チョウゲンボウやオオタカ幼鳥にも出会いましたが、この探鳥会の目当てであるシギチはあまり観察できませんでした。常連のコチドリ、タカブシギ、アオアシシギさえ記録されていません。
 農政の転換によって休耕田の多くがネギ畑に変わったため、徒歩で回れる休耕田が少なくなりました。今後この探鳥会は、少し涼しくなる9月中旬に時期をずらすなど運営方法を見直すことになるかもしれません(アカエリヒレアシシギの写真は前日の下見で撮影したもの)。                          巨椋探鳥会 2017年9月2日 K.S wrote

●見聞きした鳥 天候: 
カルガモ、キジバト、カワウ、アマサギ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ケリ、ムナグロ、タシギ、イソシギ、アカエリヒレアシシギ、トビ、オオタカ、チョウゲンボウ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒバリ、ショウドウツバメ、ツバメ、コシアカツバメ、オオヨシキリ、セッカ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ 30種

                 次の観察会は「探鳥会案内」をクリック

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