第5日 永遠の都の小鳥たち (ローマ)
ここまで、大型~中型の鳥はそこそこ見れたのですが、小鳥はあまりしっかり見れていないのが心残りでした。
この日は、1日自由行動の日。バチカンや、トレヴィの泉など有名どころは団体行動で回るので、そこを外して、古代ローマ帝国時代の遺跡群、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘に向かいました。
2月末にNHKで放送された「ダーウィンが来た!」でも紹介されていましたが、ローマ市内にも、キアシセグロカモメがたくさんいました。でも、古代ローマ市民はこういう風景は見たことがないのでしょうね。
ミカカモメ_ローマ
ローママツ
広い通りに出ると、独特の樹形をした、いわゆるローマの松(イタリアカサマツ)の並木になっています。
入口でチケットを購入して、持ち物チェックを受けて入場します。イタリアの観光スポット(入場料を必要とする所)は、どこも持ち物チェックがあり、カバンも口を開いて中を見せなければなりません。リュック、三脚の持ち込みは不可のところがほとんどのようです。
さて、まず目に入ってきたのが、この鳥。
クロジョウビタキ♂
反射的に、ジョウビタキだと思ったのですが、よく見ると色黒。クロジョウビタキCodirosso pazzacamino の♂でした。飛び方や、止まった時の尾の振り方など、ジョウビタキとまるで同じでした。メスもいましたが、背中の白紋付はありません。
クロジョウビタキ♀
このフォロ・ロマーノ&パラティーノの丘は、中に入ってみると石造の建築物遺構の間のスペースは、草地が主なのですが、かん木・高木もあって、鳥が住むには良いところでした。これで、意識は遺跡見物から鳥見モードに完全に切り替わってしまいました。
フォロロマーノ
次に現れたのが、ズキンガラス Cornacchia grigia (Cornacchia cornix) 。これまでにもあちこちで見かけていたのですが、やっと近くでじっくり観察出来ました。かつてはハシボソガラス(C. corone)の亜種と考えられていましたが、近年は独立種と考えられているようです。おおざっぱに言って、西ヨーロッパはハシボソガラス、東ヨーロッパはズキンガラスで住み分けているようですが、イタリアはズキンガラスの生息域で、今回の旅行で見たのは、すべて、この黒と灰色のツートーンのカラスでした。
ズキンガラス
ズキンガラスが集まる木を見ていると、ホシムクドリやスズメ Passera mattugia も見つかりましたが、
ホシムクドリ
スズメ
なかに、派手な緑色の鳥がいました。ワカケホンセイインコ Parroccheto dal collare のようです。東京でも見られますが、こちらでも外来種として根付いているようです。(続く)
ワカケホンセイインコ
plover
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