ウグイスが囀ってた。4,5年前ならまったく気にもとまらなかっただろう。河畔の茂みで動きまわりながら鳴いている。長々と姿を追う、感動してしまう。この冬は地鳴きすら聞かなかった。歩き辛いから、そんな日々なのだ。
たまに府立医大へ行くとその道すがら、ほんの少し自然度がます、イカルに会えるのである。ペリペリと木の実を潰す音、「あ、これイカルの群れが近くにいますね」なんて説明してたな。
フェイスブックでの友達に、車椅子の人がいる。毎日、街を動き回って道路や施設の検証されている。車椅子は道交法で歩行者扱いらしい。健常だったらすり抜けられる狭い歩道、手の届かないエレベーターのボタン、設備が整っているようでも、実際的やないものが山積してるようだ。
改札を抜けたところで駅員さんに「エレベーターどこですか」、指差されたのは、構内とはいえはるか遠くだったりする。たとえ5mでもよけいな回り道はしたくない。元気いっぱいなこの青年には理解できないと思う。エレベーターを設置した側にとっても、そんなこと解ってないような気もする。その人の立場に立ってみることの困難さである。
昔、目の不自由な方を集めた探鳥会の手伝いをしたことがある、鳥の声に敏感に反応されるだろうなと思っていたが、そうでもなかった、普通。車椅子の人が器用にエスカレータを使うのを目撃、危なくないのかとそのフェイスブックの友達に尋ねてみると、「自己責任です」という答えが返ってきた。
”はた” と気づいた。私は彼らを差別していたのだ。特別な人ではないのだ。必要な介助、よけいな介助の見極め、自分自身にふりかかってきたハンディで初めて理解することができたのである。そして、珍しくもない身近な鳥たちの魅力に取り憑かれている日々なのだ。
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