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大阪自然史フェスティバル 2016

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 2016年11月19日、20日に行われた大阪自然史フェスティバル、日本野鳥の会京都支部は「芦生の野鳥と生息環境の変化」というタイトルで写真パネル展示などを行いました。

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 「芦生」とは、今年国定公園に指定された、京都府南丹市美山町の京都大学芦生研究林のことです。2000年以降、芦生の環境は、ササの開花にともなう枯死と増加したシカに下層植生を食べられることのダブルパンチを受けて、年々変化してきています。簡単に言えば、下層の植生がシカの食べないものを主とする単純な植生に変化し、ササを始めとする、多くの植物の種が減少もしくは姿を消してきています。

 環境変化前と後の写真を並べて示して展示。写真は京大芦生研究林内の7箇所、比較用2枚ずつの14枚。足を止めてくださった方に写真を見せながら解説するという方法をとりました。加えて、芦生の鳥類目録(これまでに記録された124種の鳥類リストと生息時期を月別で示したもの)、芦生の秋の渡り鳥の通過時期の表、そんぐぽすと掲載の探鳥地ガイド(下探鳥地ガイドをクリック)を印刷して配布しました。

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 さらに、液晶モニターで芦生の四季の変化(定点で撮影した写真)を投影しながら、芦生で録音された、ヨタカやコノハズク、アカショウビン、キバシリなどの声を流して聴いてもらえるようにしました。
 解説としては下層植生が減少していることに加え、そのような環境を利用して繁殖するクロジ、コルリ、ウグイスが減少していること、アオジ、ノジコの繁殖個体群は絶滅したこと、一方で、コノハズクやヨタカなどの希少種は現在も生息していることなどを説明しました。

 また、二日目には、毎年恒例の風呂敷の便利な使い方教室も併設。

 こう書くと豪華そうですが、実際には小さなブースでの壁面展示ですから、こじんまりとしたものです。他のブースのように楽しげな体験型のものづくりや、欲しくなる小物が売っているわけでもありませんから足を止めてくれる方は多くはありません。それでも、目を向けて話を聞いてくださった方もそれなりにいて、写真を見ながらの説明にうなづいてくださったり、質問をしてくれたりと解説する側にとっては嬉しいこともたくさんありました。
 また、液晶モニターに映し出された、美しい芦生の四季は、多くの人の目を楽しませていたようです。昔よく行ったと思い出を語ってくださる方、まだ行ったことがないけれど、ぜひ行ってみたいと希望を伝えてくださる方が多くいました。日本野鳥の会京都支部で探鳥会をして欲しいという声もチラホラ。
 派手さはないけれど、こんな硬い展示もたまにはよいかなと思った環境フェスティバルでした。                             大阪自然史フェスティバル 2016 カジタマナブ

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