快晴の5月5日、集合地のケーブル八瀬駅前では早くもオオルリがWelcome Songを歌っています。それを見ている間にハイカーやトレイルランナーが続々と集まり、始発のケーブルは定員オーバーとなりましたが、バーダー31人はなんとか全員乗車できました。
ケーブル比叡駅に到着すると、いきなりハヤブサが頭上を通過。幸先のいいスタートに、参加者の期待が高まります。
ところがこのハヤブサ、翌日、リーダーのHさんが撮られた画像(下)で確認すると、わずかながら下腹部分が赤茶色。後述の通り、解散前にも「ハヤブサ? チゴハヤブサ?」と迷う猛禽が登場しましたが、同じチゴハヤブサだったようです。鳥合わせの記録もハヤブサをチゴハヤブサに訂正しました。
旧スキー場~つつじヶ丘あたりの落葉樹林は新緑に包まれ、歩くだけでも気持ちがいい。そこにオオルリやキビタキ、クロツグミなどの声が聞こえてきます。そして、「コルリが鳴いています」とHさん。一同、耳を澄ませて聴き入りました。
比叡山に限らず、近年の京都市近郊の探鳥地でコルリのさえずりを聴くことはまれで、今回のハイライトの一つとなりました。
もう一つのハイライトは、オオアカゲラ。針葉樹林のあちこちからドラミングが聞こえる中、ひときわ大きな音がする方向を指さして第一発見者が「オオアカゲラが見えています」と告げると、参加者の双眼鏡やスコープ、カメラが一点に集中します。一呼吸置いて、「きれいな赤」「初めて見た」という声が上がりました。
釈迦堂の脇を通って、石仏のある広場で昼食。昨年はハチクマが飛んだこともあって、上空を眺めながらの食事となりましたが、今年はトビのみでした。
午後のハイライトは、ツミ。杉林の狭い山道を歩くうちに、後ろのグループが15mほど先の木の枝に止まるツミを発見。スコープに入れて18人全員が順番に確認した後、それぞれの双眼鏡でじっくり観察することができました。
タカに詳しい担当者によると「成鳥オス」とのこと。飛行中のツミを見る機会は多いですが、枝に止まっている姿を見ることはほとんどありません。初心者はもちろんベテランにとってもラッキーな遭遇でした。
その後、チゴユリやカナクギノキ、ウリハダカエデ、クロモジなどの花を愛でながらケーブル比叡駅へ。旧スキー場では、前述のとおり朝登場したチゴハヤブサが再び登場。コルリとキクイタダキの声、オオアカゲラとツミの姿などハイライトの多い探鳥会を締めくくってくれました。 比叡山府民探鳥会 2016年5月5日 K.S wrote
チゴユリ
クロモジ
●見聞きした鳥 天候: 晴れ
カルガモ、キジバト、アオバト、ツツドリ、トビ、ツミ、コゲラ、オオアカゲラ、アカゲラ、アオゲラ、チゴハヤブサ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、キクイタダキ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ツバメ、コシアカツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、キバシリ、ミソサザイ、クロツグミ、コルリ、キビタキ、オオルリ、キセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ 34種
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