鳥のシンボルマークシリーズ第3弾として、企業やブランドの商標に使われている鳥を探鳥します。
まず、世界で最も知られている鳥のマークといえば、世界最大の食品・飲料会社ネスレの「鳥の巣」でしょう。社名は創業者のアンリ・ネスレに由来しますが、そのNestleはドイツ語で「小さな鳥の巣」を意味し、ネスレ家の家紋が鳥の巣だそうです。
一方、日本で最も有名な鳥のマークは大正製薬でしょう。「鷲のマークの大正製薬」というキャッチフレーズは1912年から使用されているそうです。当時の社長・上原正吉氏が自分の出身地・埼玉県杉戸町の地図を模してワシをシンボルにしたとか。
以前から気になっていたのは、ホンダのバイクのエンブレムに使われている翼。「何の鳥の翼だろう?」と調べてみると、由来は古代ギリシャの彫刻「ニケの像」でした。
創業者・本田宗一郎氏の「世界一を目指し、世界へ羽ばたこう」という熱い思いを表現してこの「ウィングマーク」が生まれたそうです。
しかし、バーダーとしては「じゃあ、ニケの像の翼は何の鳥の翼だろう?」とさらに興味が湧きます。しつこく調べたら、予想通りワシでした。
ニケの像
ついでながら、スポーツブランドのナイキも由来は同じで、ニケ(nike)の英語読みが「ナイキ」。あのスウォッシュマークのモチーフもニケの翼です。
このスポーツ分野には意外にも鳥が多く生息しています。カンタベリーというニュージーランド生まれのラグビーブランドは、飛べない鳥キウイをマークにしています。
3羽描かれているのは、羊毛事業で創業した際に3人のキーマンがいたからのようです。キウイはニュージーランドの国鳥にもなっています。
スポーツアパレルではマンシングウェアのペンギンの方が先輩でしょう。ワンポイントマークの流行以来カジュアルウェアとして有名になりましたが、もともとはゴルフウェアのブランド。
同社の営業部長が出張先でペンギンの剥製を購入して機内に持ち込んだところ、隣席の老女が「まぁ可愛い!あなたの会社のマスコットにすればいいのに」と言ったことがきっかけだったようです。
ほかにも鳥のマークのブランドはありますが、長くなるので本日の探鳥会は終了します。
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