急速に気温の上がる陽気の中、当然ながら今日は渡月橋周辺の水辺の鳥から始まる。まだ残留しているカモ類やサギ類に加えて、雛連れのイカルチドリが諸兄姉の注目を引いた。孵化直後から活発に走り回るチドリ類は可愛いものだ。川面をなでるようにカワウが上流に飛ぶ。
左岸に渡り、亀山公園に向かう。ここで対岸のオオルリの囀りを聴く。ちょっと遠いが、中々よい歌の持ち主である。公園に入るとカラ類やメジロの歌、鋭いシメの声が目だつ。いや “耳立つ”。公園内では集団でやって来た高校生の群れが高声を出しながらはしゃいでいる。探鳥者には迷惑千万。亀山天皇他の火葬塚の森から、華やいだクロツグミの囀り。ここでは久しぶりに聴くが、他の鳥からの借り物をほとんど含まない歌であった。森からはキビタキの声も聴こえてくる。近くには、センダイムシクイも。
展望台に向かう道すがら、ある女性がチリチリチリ…という声が聴こえてくると言う。ヤブサメかと思う。近頃、遠いヤブサメは苦手になったが、近くでヤマガラの地鳴きのチリリリというトリルが聴こえたので、「この声では ? 」問うたが、別のベテランが「いや、もっと長かった」と答える。となると、やはりヤブサメのようだ。
展望台近くでは鳥の姿もない。下草が刈られて、鳥の隠れ場所が失われた疎林を横目に、北出口から小倉池に向かう。この池周辺には鳥の気配がまったくない。ここで東へ折れて落柿舎に行く途中、高木の間近な枝にシメの姿。嘴が銀色になって、いつ去っても不思議ではない。
二尊院手前の小池まで脚を伸ばす。枯れた蓮が目だつ。カワセミを狙う写真屋さんが二人、手持ちぶさたで待つ。ここで鳥合わせして、散会。
嵐山探鳥会 2013年4月27日 T.U wrote
●見聞きした鳥
マガモ、カルガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、コサギ、イカルチドリ、トビ、コゲラ、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、センダイムシクイ、メジロ、キビタキ、オオルリ、ムクドリ、クロツグミ、ツグミ、スズメ、セグロセキレイ、カワラヒワ、シメ、イカル 30種
●目だった花
シャガ、ヒメオドリコソウ、ウマノアシガタ、カンサイタンポポ、スズメノテッポウ、タガラシ、フジ、ツバキ、カキドオシ、ヤマブキ、ムラサキサギゴケ、ムラサキケマン、カラスノエンドウ、ハルジョオン、など、
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