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山科川探鳥会

 手をとっておられる方がこの探鳥会の主役である。もう何十年というお付き合いだが、お歳は70前後のはず、いつお会いしても矍鑠とされていて、終始微笑みが絶えない印象だ。自然については素より地誌、歴史についても造詣が深い。総てをご自身の視点で観、考えておられる。参加者のどなたもが好感をもって彼にせっしてられることだろう。私もその一人である。

 好天で雲ひとつ “あった” が、わずかに「春の兆し」まで感じてしまうほどの日となった。ご覧のとおり紅梅も開花、ツバメまでやって来た。

 水辺に降りた鳩を子供たちが追っ払っていた。いつもこの辺りに止まり、大人たちの愚痴を聞いているからだと “早合点” してしまう。例えば「鳥がいっぱいいてて楽しいね」とでも口癖にしていたら、彼らも「そうかも」と感じるかも知れない。
 子供たちに一番近い人間は親なのだから、子供たちの幼い意識は、親の考え方の裏や表が深く関与し、精神形成されて行くのだろう。近しい人たちの幾つかの例を想起しつつ思いついた。

 私たちがこの鳥の群れに熱中してる時、今日の主役、Mさんは通りすがりの、小母さん小父さん、お姉さん、お兄さんに望遠鏡を覗かせ、「いゃあぁ綺麗、なんちゅう鳥ですのん」とか「こんな近くにこんなんおるんですねぇ」と「感嘆詞」を引き出しておられた。買いもの帰りの主婦なら夕餉の話題にあがったかも知れない。これぞ “環境教育” なのではないか、探鳥会は一番簡単で手っ取り早い、しかも最も効果的な「自然保護活動」なのである。
 レンジャクの群れのほかに、みんなでコゲラの耳羽を見ることができたのも良かった。
                   山科川探鳥会 (2月10日)

●見聞きした鳥
ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ドバト、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、イカルチドリ、イソシギ、トビ、ハイタカ、オオタカ、ノスリ、カワセミ、コゲラ、ハヤブサ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、キレンジャク、ヒレンジャク、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、イソヒヨドリ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、カワラヒワ、ホオジロ、ホオアカ、アオジ 41種

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 Mさんは「六十雀会」でシルバー探鳥会をされていた。参加者 60名なんてこともある人気の会でした。その最後の行事が山科川でした。今から 5年まえのことです。

 また来年もお願いしようと思っています。

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