この時期に開かれる皇后杯 都道府県対抗女子駅伝(宝ヶ池の国際会館会議場前が折り返し点)との重なりを避けるために、この宝ヶ池探鳥会はその前日に開かれています。今年は、1月12日(土)に実施されました。正月から寒い日が続いていましたが、この日は明るい曇り空で風もなく、ノンビリと冬の探鳥をするには絶好のコンディションになりそうかな、と考えていた時に参加者のMさんから折り紙をいただきました。宝ヶ池探鳥会にふさわしいオリジナルのオシドリだそうですが、立派な銀杏羽をつけております。
曇り空の中、国際会館駅(の南側)5番出口に次第に参加者が集まってきました。この冬はキクイタダキが、三川合流や御苑に多く出ていることが話題になったりしていました。それも集団で、目の前に来てくれましたよと、頭頂の黄色い斑が綺麗な三川合流で撮られた写真を見せてくれた方もおりました。
岩倉川(高野川の支流)に出ると、キセキレイやコサギが姿を見せてくれました。しばらく歩いていると幾つかの集団に分かれてしまいましたが、ジョウビタキやルリビタキを見られた集団が遅くなったようです。また、モズ、アオジ、シジュウカラ、エナガ、ウグイスなどが次々と木立の中や枯草の中に姿を見せてくれました。
宝ヶ池に出ると、カイツブリやキンクロハジロはいるものの、お目当てのオシドリが姿を見せてくれません。池の縁に身を隠しているオシドリを何方かが見つけられたのはしばらくしてからでした。20羽ほど入っているようですが、例年に比べると少ないかもしれないと常連の方は言っておりました。オスの艶やかさと、メスの清楚さに皆さんその場を離れ難いようでしたが、何時までも見続けるわけにはいかず、歩みを進めました。
途中、サービスのとても良いジョウビタキに会ったりしながら、ボートの係留してある場所に着き、トイレ休憩としました。やはり、池の周りはジョギングや散歩を楽しむ方が多く、スコープなどを担いで集団で行くのが少し申し訳なく感じられました。休憩した辺りからは、比叡山を望むことができ、国際会館の独特な造形も、40年以上の歳月を経て、風景に合ってきた気もしてしまいました。
菖蒲園の辺りに、コブハクチョウかガチョウか判別しにくい大きな白い鳥が2羽休んでいました。「フィールドガイド 日本の野帖」と見比べても判別しがたいのですが、コブから嘴の付け根に掛けての形状はガチョウと似ているように見えます。
ホテルグランドプリンスの脇を通り抜けて岩倉川沿いの小さな木立の中に入りますと、木の上の方で枝が混んでいる中にシメがおり、皆さんで見ることができました。少し歩きますとカワラヒワが地面に10羽ほど降りていましたが、スコープで見ていた人が、マヒワが混じっているようだと声を出しました。確かに、数羽のマヒワが何かの実を一生懸命食べていました。
この時期当たり前のように見られるイカルは見られず、ツグミやシロハラを皆さんで見ることができなかったのは、少し心残りでした。出発する時の期待に反して晴れることはありませんでしたが、宝ヶ池通の近くで鳥合わせをして解散しました。 宝ヶ池探鳥会 (1月12日) Y. I wrote
●見聞きした鳥
オシドリ、マガモ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギトビ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、キクイタダキ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、ムクドリ、シロハラ、ツグミ、ルリビタキ、ジョウビタキ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、アトリ、カワラヒワ、マヒワ、シメ、アオジ 40種
次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック