メニュー 閉じる

映画『いそしぎ』

中高年には懐かしい映画『いそしぎ』がテレビで放映されました。以前から、「イソシギがどんなかたちで登場するのかな?」と気になっていたのでじっくり見ました。
エリザベス・テイラー演じる画家がカリフォルニア海岸の家で、羽が折れたシギを手当てしたり、治るまで家で放し飼いにしたり、自由の象徴として伏線に使われたり、けっこう重要な役で出演しています。
原題の『The Sandpiper』を日本の映画会社が辞書で調べて「いそしぎ」と名づけたのでしょう。手元の英和辞書にも「いそしぎ、くさしぎ類のしぎ」と書いてあります。実際には、sandpiperはシギ類の総称で特定の種類を意味しないようです。下の動画は巨椋で撮影したイソシギ。

    

しかし、映画をよく見ると、出演しているのはイソシギではないようです。第一、イソシギはアメリカには生息しません。
目を凝らしてよく見ると、どうもハマシギのようです。ハマシギならカリフォルニアにも分布します。下の動画は、昨年巨椋干拓田に迷い込んできたハマシギ。

    

この映画は作品よりも主題歌の『The Shadow of Your Smile』が有名で、アカデミー主題歌賞を受賞しています。メロディを覚えている方は多いと思いますが、その歌詞の中に「あなたは折れた羽を治してやろうと1羽のいそしぎを手にしていた」という一節があることはご存知でしたか?

               次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック

カテゴリーの最近の記事