意外に肌寒い。天気予報もしっかり見てなかった。降るんやないかと思うほど雲が厚い。
探鳥会担当者として集合時間の 30分まえには来るようにしてる。とくに比叡山探鳥会の場合、山麓の八瀬は高野川にいる鳥を探すのもこの観察会の楽しみの一つである。人気のカワガラス、これをまず見つけたいところだ。
キセキレイが一羽いただけだった。
フタリシズカ Chloranthus serratus センリョウ科 チャラン属
ケーブルの終点で、参加者のみなさんに担当の紹介、トイレの案内などするのが通例なのだが、今回は 2人、それもいつも来られている方だし、形式的なものは不要だろう。
即、鳥探しだ。
ヤブデマリ Viburnum pilicatum var. tomentosum スイカズラ科 ガマズミ属
個人的な好みの問題かも知れない、大勢参加していただくのはとても嬉しい、しかし、少人数で友だち同士感覚で歩くのもまたちょっと楽しい。結局、どちらにしろ、鳥見が大好きってことか。
鳥は普通、晴れて気温が上がって囀りだす。ことになっているのだが、薄ら寒い曇天。しかし、シジュウカラ、ヤマガラ、ホオジロが次々と梢で、小さな口をせいいっぱい広げて、右むいたり左向いたりして “縄張り宣言” してる。
飛び去らないのでなかなか進めない。
タニウツギ Weigela hortensis スイカズラ科
しばらくして遠いオオルリの声が聞こえた。5月に引き続き少ないと思ってたので最初は貴重な鳴き声であった。
その後、山王院から西塔にかけて、なんのことはないあちこちからキビタキ、オオルリが聞かれだした。
これでは例年以上の個体数である。
御廟の彫刻
山の夏は紫色の花が多い印象だが、6月初旬はツクバネウツギ、ヤブデマリ、ヤマゴボウ、カマツカ、みんな白だ。誰かが「蝶々型の花びら」と表現したヤブデマリが特に目立つ。正確には装飾花なのだが、花粉などの媒介者である昆虫たちへのアピールだろうか。
山麓には葉が白変したマタタビがあったけど山上にはなかった。ケーブル八瀬付近でみかけたコアジサイもみつけられなかった。
ツルアジサイ Hydrangea petiolaris ユキノシタ科 アジサイ属
気がかりなことが一つ。この時期普通にいるはずのクロツグミがまったく聴こえなかった。もともとこの山では個体数が少ないのだが。
ほんとうにいたのか、空耳か、アカショウビンらしい声も聞いた。みんなで耳を澄ませたのだが、一回きり。やっぱり違ってのか、リストには入れないでおこう。
比叡山探鳥会 (6月3日)
コゴメウツギ Stephanandra incisa バラ科
●見聞きした鳥
カワウ、トビ、キジバト、ツツドリ、ホトトギス、アオゲラ、コゲラ、ショウドウツバメ、ツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ウグイス、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、キバシリ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、カケス、ハシブトガラス 26種
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