メニュー 閉じる

比叡山府民探鳥会 (2011年5月5日)

 奇しくも 47名の集団となったが、もちろん、悲壮感があるはずはなく、期待感に胸をふくらませて山を巡る。

         ミヤマカタバミ Oxalis griffithii カタバミ科

 だが、夏鳥との出合いは思ったほど多くなく、かなり寂しい結果となった。山上で、まずでまず出迎えてくれたのは、ヒガラの歌。続いて、ウグイス、ホオジロも歌う。つつじ園の展望台まで、めぼしい鳥はいない、と思いきや、やや遠いが、ツツドリとアオゲラが盛んに鳴いていた。遠くにクロツグミを聴いた人もあった。府県境への下り道で、2羽のオオルリが競ってそ囀っている。どちらも美声の持ち主である。かなり近いのだが、姿が見えないのが残念。

 予定の行程を変更し、府県境から旧青竜寺道を下る。クロツグミに会う期待をもったせいだが、聴こえてきたのはオオルリだけ。”桜祭” で賑わう西塔駐車場(八重桜が満開)を横切り、椿堂から東海自然歩道へ。ここも、鳥は不在に近い。前回見た釈迦堂の庇下のミソサザイの巣に、出入りする親鳥の姿がない。人の往来が激しいせいか、この巣を放棄したのであろうか ?

 昼食後、浄土院に向かう。途中、虫をくわえたキセキレイを間近で見たり、ミソサザイの囀りを聴く。伝教大師の御廟の裏に回った一団は、ミソサザイの飛ぶ姿を見たと報告する。鬼用に造られた大股石段を登る途中、アオゲラの声を聴く。飛行姿を確認した人もあった。山王院の歩道橋で、燕の群舞を眺めた後、坂本へ下る数人の “分派” を見送る。

         シキミ Illicium anisatum Linneaeus シキミ科

 キララ越えから京都市に戻り、朝、オオルリを聴いた場所で、センダイムシクイが囀る。この個体は、我々を先導しながら再び囀ったときは、歌の前半だけで、後半の “クィー” を省いた。よく経験するのだが、この前半部分は、結構、変化に富んでいる。つつじ園の展望台から、飛翔するツバメ群を見る。鳴き声はコシアカツバメである。イワツバメも混じっていたという。上昇気流が強くなってる時間帯だが、タカの群れを見た方はなかったようだ。
 この後、皆さん無口でケーブル比叡駅に向かう。山の上は暑く、かなり汗ばんだ。下山後、京都市内は 30℃を超えたと知った。
          比叡山府民探鳥会(2011年5月5日) T.U wrote

●見聞きした鳥
アオサギ、トビ、キジバト、ツツドリ、ヒメアマツバメ、アマツバメ、アオゲラ、コゲラ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、モズ、トラツグミ、クロツグミ、ウグイス、センダイムシクイ、キビタキ、オオルリ、コサメビタキ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、シメ、スズメ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス 34種

●開花植物
カナクギノキ、クロモジ、オオカメノキ、ヤマナシ、シャクナゲ、ウワミズザクラ、ズミ、ナツグミ、フジ、ツクバネウツギ、マムシグサ、ミヤマカタバミ、ツボスミレ、タチツボスミレ

 「本番は週末です。」

 ◆歌う夏鳥たち 比叡山府民探鳥会    5月5日(土・祝)
   クロツグミ、オオルリ、キビタキ、センダイムシクイの歌と姿を!
   (小雨決行)集合地で判断
 集合 午前8時30分 「ケーブル八瀬」駅前
 交通 叡電「出町柳」から「八瀬比叡山口」行きに乗車、終点下車、徒歩3分
 行程 「ケーブル比叡」駅前→旧スキー場→山王院→浄土院→釈迦堂→旧青竜寺道→「ケーブル比叡」
 解散 午後2時頃 「ケーブル比叡」駅前
 準備 昼食 山歩きの靴で参加を!
 担当 内田 孝・速水・猪口

               次の観察会は「探鳥会ガイド」をクリック

カテゴリーの最近の記事