子供の頃、家の裏は今でいう家庭菜園になっていた。もっとも実際に耕したり苗を植えたりしてたのは大久保でお茶を作ってる人だった。鍬の使い方とかが魅力的で密かに真似てみたりしたものだ。
たぶんその人が持って来たんだと思うけどニワトリも飼っていた。奴は常に畑を縦横無尽に駆け回っていて、凄い勢いで飛んで、カッカッカッカと向かって来たりする。怖かった。
ご近所の物干し台にも、お隣にもニワトリがいて大声で「コケコッコォー」と朝を告げていた。
もう20年ぐらい前になるだろう。阿蘇の旅館でニワトリのモーニングコールを聞いて、なんとも懐かしい穏やかな思いに浸ってしまった。幼い頃の記憶が蘇ってきたのだろうか。
鳥を毛嫌いする人がいる。それは、車のフロントガラスに糞がついてた、せっかく洗濯して真っ白になったシーツを干してたらハトが止まった、庭のナンテンの実をヒヨドリが根こそぎ食べてしまった。みたいな事から始るのかも知れない。
私は「誰やこんな事するんわ」とかわいくて仕方がない。好き、嫌いの別れ道っていったい何で決まるのだろう。
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