細かいことを気にせず、大らかな態度でいることを「鷹揚(おうよう)」と言います。
辞書には「鷹が空を飛ぶように、大らかで威厳があるさま」と書いてあります。「揚」という文字から判断すると、タカが上昇気流を利用して空高く舞い揚がる姿を表現した言葉でしょう。
9月26日の岩間山では、その鷹揚がたっぷり楽しめました。下の写真のように、コンパクトデジカメで撮影できるほど近い距離をゆっくりと舞う姿も堪能できました。しかも、ラッキーなことに、この日は岩間山での観察史上2番目に多い2821羽をカウント。
常連のメンバーは、例によってほぼ毎日通って調査を続けています。タカが飛んでくるごとに、「サシバ、ハチクマ」にはじまって、「あっちはオス、こっちはメス、そっちは幼鳥」、さらに「オスの暗色タイプ」とか「目が赤い」とか「「喉が膨らんでいるから餌を食べた後」とか、微に入り細に入り観察しています。
タカは文字通り鷹揚に悠々と飛んでいますが、ホークマニアはそれとは対照的に細かいところにこだわって識別したり、記録しているのです。
でも、この人たちのおかげで貴重なデータが入手でき、タカの渡りのルートも解明されつつあります。一般のバードウォッチャーとしては頭が下がる思いです。今年も10月末まで調査されるようですが、気をつけて継続してください。
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