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御所アオバズク観察会

梅雨明け十日の好天続きがそろそろ終わるか、という24日、夕方5時を回っていきなりの大雷鳴。それにつられて降り出した大粒の雨がまもなくスコールのようになった。その夕立も観察会開始予定の6時にはあがってしまった。しかし、この時点では参加者はまだ数えるほど。近くの駅で雨宿り中だった人たちなどが次々にやって来るものだから、結局30分繰り下げて始めることになった。

            雨が止み、時間を遅らせて観察会は始まった。

御所のアオバズクの大まかな説明をした後、宗像神社の杜に入る。いつもの樹齢600年とされるクスノキを見上げる。今年は今までとは違う初めての洞で営巣したのだが、この数日で3羽の雛が巣立ちしていた。あそこに親がいる、あれは雛のようね、などと声が上った。巣穴は高い位置にあり、正面から見ようにも密に茂った木の葉がブラインドになって、容易には見つけ難い。夕闇が濃くなって親が動き始めた。音もなく飛び立ち、再び戻ってきたときはセミだと思われるムシをくわえていて、枝で待つ雛に与える。あるいは、巣穴に飛び込む。巣穴には、一度巣立ちした雛がまた戻っているのか。回りのセミの声に掻き消されていた雛の声も、次第に私たちの耳に届くようになってきた。親のとは似ても似つかないその可愛い声に、目を輝かせた参加者からは嘆声が漏れる。

                解散前に、いっぱい質問が出た。

会員ではない一般参加の人たちが半数を超えていたが、はるか上空を飛ぶサギを双眼鏡もなしにアオサギと言い当てる小学生がいるかと思えば、Mさんに誘われて来た十数名のグループや、雛の録音にトライするお一人参加の男性に、お父さんお母さんに連れられた子たちもいた。老若男女千差万別の、しかし鳥好きであることは確かな人々が集まった一夕であった。
              御所アオバズク観察会 7月24日(奈落)

●見聞きした鳥
アオサギ、キジバト、アオバズク、ツバメ、ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス 10種

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