「緑濃い山の自然を楽しもう 」
雨続きの日曜、狐につままれたような “降水確率 30%”、「ケーブル比叡」駅前で待機するが空は重く小雨が続く、山は雲がかかって見えない。それでも予報を信じた方が三々五々見える。珍しくU 先生のお顔もある。
山上は霧に包まれていた。しかしどうしたことか雨は降っていない。
ネムノキ Albizia julibrissin Durazz. マメ科 ネムノキ属
歩き出す。ホオジロ、視界のない谷からはウグイスの声、U 先生が植物の説明をされる。先生はここで鳥を見始められて約半世紀、自然界の変遷、野鳥の動き、声、あらゆることを熟知されている。みんながお話しに耳を傾ける、耳がわるくなったような事をおっしゃっているが、私たちでは到底聞き分けられないような鳥の囁きにも鋭く反応される。学びたい事は山のようにある。ひと言も聞き逃したくはない。マダラスズも鳴き出した。
ヤマボウシ Benthamidia japonica ミズキ科 ヤマボウシ属
やがて鳥たちの動きも盛んになり囀りもあちこちで聞けるようになって来る。ホトトギス、クロツグミ、オオルリ、キビタキ。山道には涼風が流れ、蒸し暑い日々の続くこの季節、やはり山は別世界である。
昼食は釈迦堂まえになった。時たま雲が切れ日の射すことも、ミソサザイがよく囀る。西塔駐車場を経て府県境、ふたたび展望台。一休みしてると「アサギマダラが飛んでる」と誰かが呼ぶ、先生は比良山のロープウェイが廃止されるまで毎年夏に “八雲が原” へ入りマーキングを続けておられた。「なんと交尾だ」。後で「とても珍しい光景で感激した」とおっしゃっていた。
比叡山探鳥会 (7月4日)
●見聞きした鳥
マガモ、ハチクマ、トビ、キジバト、アオバト、ツツドリ、ホトトギス、アマツバメ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、クロツグミ、ウグイス、キビタキ、オオルリ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、イカル、カケス、ハシブトガラス 27種
シーボルトミミズ Pheretima ieboldi ナガミミズ目 フトミミズ科
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