風薫る五月晴れの土曜日、飯道山を目指して紫香楽宮跡駅に集まったバードウォッチャーは15人。10分足らず歩いて新緑の森の紫香楽宮跡に着く。1250年前、聖武天皇の離宮だったという宮跡では、「天辺欠けたか」とホトトギスがお出迎え。
宮跡を北へ進み集落を抜けかけたときに、電線に止まるモズの親子に気付く。巣立ちびな4-5羽に親鳥が給餌している。新名神道の高架を見上げながら農耕地を宮町へ。セキレイ3種が顔を揃えた。空にはヒバリやコシアカツバメ、イワツバメが舞う。道端にはコウゾリナやキジムシロが咲き乱れている。
タニウツギ Weigela hortensis スイカズラ科 タニウツギ属(クリック)
オオルリのさえずりを聞きながらゴルフ場横の林道をしばらく登ると、駐車場やトイレのある飯道山登山口に着く。ここで休憩して登山準備。いざ出発という時に旋回上昇するオオタカを発見、少時見とれる。飯道神社まで7町と表示されたやや急な坂を登り始めると、さすがに汗が噴き出す。
飯道神社に着き、「金亀水」という名水をポンプで汲んで飲んでみる。冷たくておいしい水だ。さきほど歩いてきた田園風景を今度は上から見下ろす。すばらしい緑が拡がっている。ここから山頂まで1キロメートル足らずの道脇には、イヌマキが多数自生しており、他の山ではちょっと見られない光景だ。
664メートルの山頂に着いて昼食。水口方面と野洲方面の眺望がよい。ここから杖の権現までの下りは急坂だが、山なれた参加者は平気で下りてゆく。杖の権現からは道幅が広くなるが、今度は石がごろごろしていて歩きにくい。
路傍休憩所に着き、トイレ休憩。オカタツナミソウやウワバミソウが咲いている。飛び回っているイトトンボの種類は何だろう? タニウツギの花が美しい谷では、ミソサザイのさえずり。やがて目の前が開けて、三大寺の里に着く。貴生川駅へ向かう途中、ちょっと怪しいモズが出たりして、話題は尽きない。杣川を渡ったところで鳥合せを行い、解散した。
飯道山探鳥会(5月29) Σ
ウワバミソウ Elatostema umbellatum var. majus イラクサ科 ウワバミソウ属
●見聞きした鳥
ダイサギ、アオサギ、オオタカ、コチドリ、キジバト、ホトトギス、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ヤブサメ、ウグイス、キビタキ、オオルリ、エナガ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 35種
飯道山山頂から貴生川方面を望む
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