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“いきいき”探鳥会

                      大悲山峰定寺山門 

 山好きの視覚障害者の会「やまの子会」から参加した30人(介助者を含む)と、十数名の日本野鳥の会京都支部会員が、「大悲山口」でバスを降りる。今日は、支部会員がガイド役を務めて、目の不自由な方々に野鳥の囀りを楽しんでいただこうという《大悲山“いきいき”探鳥会》だ。
 あたりは、目にも鮮やかな新緑が眩しいほど。担当のIさんがその情景を目の見えない方々に説明された後、寺谷川沿いの道を大悲山峰定寺へ向かって進む。目指すは「花背の三本杉」である。さすが、「やまの子会」の人たちの足取りは確かだ。歩き始めてすぐに、オオルリが歓迎の歌を聞かせてくれる。この谷筋はオオルリが多く、次から次へと新しい声が響く。道路わきには、ムラサキサギゴケ、ムラサキケマン、オヘビイチゴ、ウマノアシガタ(キンポウゲ)、カキドオシなどの野草の花が咲き乱れている。

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 やがて峰定寺手前の広場に着いて、トイレ休憩。ここでは「チョチョビー」と鳴くセンダイムシクイや「チチン、チチン」と鳴くキセキレイが出現した。イカルやシジュウカラ、ホオジロの声も聞こえる。峰定寺の山門を左に見ながら、ここからの林道をしばらく進み、「三本杉」への分岐を右に取る。林道の勾配がやや急になり、分岐から約1キロメートルで「三本杉」に到着。3本の杉が根元で合体した、高さ50メートル近いと思われる巨木が目の前にそそり立つ。
 「やまの子会」の皆さんに幹をなでて太さを実感していただいた後、昼食休憩。日向は暑いほどである。日陰で弁当を広げた人から「キャー、ヤマビル」の声。この陽気で活動し始めたようだ。遠くでクロツグミの声が聞こえたという。
 昼食後、同じ道を引き返し、峰定寺前の広場でミーティング。自己紹介と、出現鳥の説明が行われた。後は、大悲山口のバス停まで約1.7キロメートルを戻るだけである。
              大悲山いきいき探鳥会(5月16日) Σ

      ムラサキサギゴケ Mazus miquelii ゴマノハグサ科 サギゴケ属

●見聞きした鳥
トビ、カワセミ、アオゲラ、アカゲラ、オオアカゲラ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、カワガラス、ミソサザイ、クロツグミ、ヤブサメ、ウグイス、センダイムシクイ、オオルリ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、カケス、ハシブトガラス 26種

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                        花脊の三本杉

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