「餌は十分採れているかな?」
メジロ(英名: Japanese White-eye) Zosterops japonicaスズメ目メジロ科
Photograph: Σ
集合中に、年を経た美しいルリビタキが参加者を喜ばせ、ツグミとシロハラの餌場をめぐる激しい闘争には驚かされた。始まって間もなく、トラツグミが地面で採餌中。地中から巧みにミミズを “引き抜き” うどんのごとく飲み込む。この鳥に初めて “見参” した人は「これが見たかったのだ ! 」と感動の声を隠さない。近衛池の近くで、イカルが地面に群がり、何か、固い実をパチッ・パチッと激しい音を立てて砕いている。干からびたセンダンの実が見つかったが、これ以外の実もあっただろう。
ここでウグスイの囀りを聴く。いつもは、初音は桂川で聴くのだが、御苑では初めて。雌雄のルリビタキ、カラ類にも会う。この先、すでに “来苑” が報告されているキクイタダキの姿をモミ、ツガなどの針葉樹に探す。首が痛くなるほど樹上に眼を凝らすが、発見できず。
キクイタダキ(英名: Goldcrest) Regulus regulus スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科 [写真は野鳥一覧から]
石薬師御門から少し南の芝生で、2羽のアオジが歩きながら採餌中。シャイな彼らは滅多に姿を見せないが、今日は英名通り “黒い顔”(Black-faced Bunting)を堂々とさらしている。「母と子の森」の水場で、小鳥たちが水浴びに興じている。目立ったのは、アトリとミヤマホオジロ(♀)。
いつもは、ここから迎賓館東の「こおろぎの里」に入るのだが、現在工事中なので、東側に回る。ここで、九条池から北上してきた京都山岳連盟の探鳥会の連中と会う。50名を6班に分け、それぞれ、京都支部のヴェテラン会員が付き添って指導中とは、随分丁寧で濃密な指導と見た。
短く刈られた芝生のあちこちでツグミ、シロハラ、ビンズイなどが懸命に採餌中。間もなく始まる北帰行に備えているのだが、それにしては、彼らの歌の練習風景には出会わなかったのは不思議だ。やはり、朝早いのかな ?
解散地近くなって、最後の望みを託したモミの木立を全員で見上げる。枝には、多数のアトリ、シジュウカラ、メジロなどが群がっているが “金の頭” は見当たらず。面白かったのは、ウグイスが 2羽、コゲラのごとく樹幹をよじ登りながら餌をあさっていたこと。
梅の開花は当然ながら、ウグイスカグラの咲き初めを見つけた人があった。実が熟するのは 6月だそうだから、当然のことなのだろう。
京都御苑探鳥会(2月21日) T.U wrote
セグロセキレイ(英名: Japanese Wagtail)Motacilla grandis スズメ目セキレイ科
Photograph: Σ
●見聞きした鳥
マガモ、トビ、キジバト、コゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、モズ、ルリビタキ、トラツグミ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ,メジロ、アオジ、ミヤマホオジロ、アトリ、カワラヒワ、イカル、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 28種
ビンズイ(英名: Indian Tree Pipit) Anthus hodgsoni スズメ目セキレイ科
亜種: A. h. hodgsoni ほか、カラフトビンズイ A. h. yunnanensis (冬季少数渡来)
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