梅雨期の探鳥会で雨が心配されたが、今日は曇りで収まりそうだ。JR志賀駅の高架で、多数のイワツバメと少数のコシアカツバメがが営巣していた。バスでロープウェイ乗り場へ。担当を含めてちょうど10人の参加者が標高1100mの「ロープウェイ山頂」駅に着いたのが9時35分、さすがに涼しい。ホオジロがさえずっている。
烏谷山から蓬莱山(奥)を望む
びわ湖バレイのジャイアントコースを下り、キャンプ場から木戸峠へ。森林内はエゾハルゼミの声であふれていて、鳥の声が聞き取りにくい。ホトトギスが一声だけ鳴いた。峠から北へ、縦走コースを進む。ナツツバキ(沙羅樹)の美しい花がところどころに咲いている。平家物語の冒頭にも諸行無常の例えとして出てくる、一日花である。ヤマボウシ、ツルアリドオシ、ギンリョウソウなどの花も見られた。比良岳付近で、幼鳥を主とするカラの大きな混群に出会った。コゲラの幼鳥も10羽ほど混じっていた。
比良岳で
イワガラミとツルアジサイの花の違いを確かめながら、比良岳に到着。カッコウがちょっとだけ鳴いてくれた。比良岳に別れを告げ、葛川越へと急坂を下る。コバノフユイチゴの花が咲いていた。
葛川越から烏谷山(からとやま)まで標高差約150mの登りが、今日のコースで一番しんどい部分だ。チラッと姿も見せてくれたコルリのさえずりが、あえぎあえぎの登りを励ましてくれた。烏谷山に着いて、昼食。頭上にはネジキの花が咲いている。この時間帯から後、下山するまでセミの声がぴたりと止んでしまった。なんとも不思議である。
イワガラミ Schizophragma hydrangeoides ユキノシタ科 イワガラミ属
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食後、荒川越に向けて出発。途中の小ピークでコルリ2羽のさえずりが聞こえた。荒川峠からは下り一方になる。峠付近でキビタキがさえずっていた。やがて渓流の音が聞こえだすと、ミソサザイやオオルリのさえずりが耳を楽しませてくれる。大岩の下からきれいな水がこんこんと湧く水場で休憩。さらに山道を下って林道に出たあとは、一路荒川集落から松の浦湖岸へ。湖岸の松原で鳥合せをして解散、志賀駅まではすぐだ。
比良山探鳥会 (7月4日) Σ
ツルアジサイ(ゴトウヅル) Hydrangea petiolaris ユキノシタ科 アジサイ属
●見聞きした鳥
ダイサギ、コサギ、アオサギ、トビ、キジバト、カッコウ、ホトトギス、コゲラ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、コルリ、ヤブサメ、ウグイス、キビタキ、オオルリ、エナガ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、スズメ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス 33種
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