別冊「太陽 (平凡社)」から
黒澤明監督の遺作となった映画「まぁだだよ」をご覧になった方も多いとおもいます。物語の主人公として描かれていたのが「内田百間 (1889~1971年)」。私はこの作家が大好きで彼の著作のほとんどを読んだと思います。この人がまた鳥好きで一時期50羽くらい飼っていたとか、現在だと考えられない、古き良き時代ってことなんでしょう。
小鳥たちといっしょに暮らせるなんて少なくとも私には最高の幸せです。しかし「幸福」って自分と他者の自由が保証されてはじめて成立するんですね、いっぽうが小さな篭のなかで拘束されてるわけですから、人間のわがままに過ぎないわけです。
近くの森へ行くと人を怖れない小鳥たちがいっぱい飛び回っていていつでも手に止まってくれたり、美しい声を聞けたりする、それが理想的な野生との付き合いだし、そのあたりから生まれてきた思想が自然との「共生」であり”バード・ウオッチング”なんでしょうね。ぜひそんな”桃源郷”を実現したいものです。
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