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桂川生物多様性調査(三川合流)

 この原っぱでは毎年キジやモズ、ホオジロが繁殖していると考えている。ノネズミなどの哺乳類、さらに昆虫、植物、菌類、はたしてどれだけの種類の生物たちが生活しているのだろう。それらが互いに関係しあって多様な生物層を形成している。上位には猛禽類が君臨しているのだろう、もしここが削り取られたらノスリもハイタカもオオタカも来なくなってしまう、今まで手をつけられなかったからこそそれらの野鳥類が生息している。しかしこれには「辛うじて」という言葉を付け加えなくてはならない、現実に5年ほど前まで観察されることがあったチュウヒは姿を消した。

ノブドウ Ampelopsis brevipedunculata var. heterophylla (ブドウ科、ノブドウ属)

 ここのところあちらこちらと木が伐採されたり、人の入る道が整備されたり、あるいは大規模開発などという声も聞こえ始めている、「空耳」だと良いのだが。
 今どきの子供たちは幼いころから自分の部屋を与えられていたりする、その良否を推し量ることはできないけれど、生物が人と共存するためにも必要不可欠なことがある、「自室」である。住み分けと言っても良いのかも知れない、人の近くに野生生物はいるけれどある時は生物のみのプライベート空間が必要だ、年中暮らしを共にするには人というものの存在はあまりにも大きい、人は文化や文明を持っていてそれらに包まれてやっと生きていられる、野生生物の生存にそれらは無用の長物なのだと思う。人との間に一線をひかないと彼らはその人の付属物に押し潰されてしまう。この野原が彼らの我が家なのである。私たちが野生生物と共存しようと唱えるのならこの場所を確保することは我々の責務なのだろう。

シャクチリソバ (赤地利蕎麦) Fagopyrum cymosum タデ科 中国から生薬として入った移入種 

 調査当日は渡るヒヨドリ、コシアカツバメが目立った。(9月28日)

●記録した鳥
カワウ(2)、ダイサギ(1)、アオサギ(2)、カルガモ(20)、ミサゴ(2)、キジ(1)、コジュケイ(1)、ドバト(3)、キジバト(6)、カワセミ(3)、ツバメ(18)、コシアカツバメ(56)、キセキレイ(1)、ハクセキレイ(10)、セグロセキレイ(9)、ヒヨドリ(82)、モズ(8)、ウグイス(5)、エナガ(9)、ヤマガラ(1)、シジュウカラ(2)、メジロ(20)、ホオジロ(3)、カワラヒワ(2)、スズメ(135)、ムクドリ(126)、ハシボソガラス(36)、ハシブトガラス(2) 28種(個体数)

        クコ(枸杞) Lycium chinense ナス科

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         以前皆伐された場所を望む

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