「アオバズクが営巣している宗像神社の森」が「京都の自然200選」に選ばれたのは1992年9月29日だが、日本野鳥の会京都支部の「御所アオバズク観察会」の歴史はそれよりも古く、1988年に第1回が開かれた。
うろを持つ古木が多く、餌になるセミなどの昆虫も豊富な京都御苑は、アオバズクにとって絶好の繁殖地であり、今年も苑内4か所で営巣している。
午後6時、間之町御門に参集した約35人のバーダーたちは、さっそく宗像神社の森へ。今夏は繁殖開始が例年よりも10日ほど遅く、ひなたちはまだ巣立っていない。まず、巣穴のあるクスノキに止まって見張りをしている両親の姿を観察。
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やがて、巣穴の中で動いているひなの姿が見えた。2羽見える。アッ、1羽が巣から飛び立ってそばの枝に止まった。巣立ちである。しばらくすると2羽目も巣立ちした。3羽目が巣穴の入口まできて、今にも飛び立ちそうな気配。ひなは全部で4羽いるとのこと。やがて、巣立ちしたひなが巣穴にもどった。アオバズクの場合、巣立ちびなは頻繁に巣穴に戻るという。
午後7時、少し薄暗くなってきた。親鳥が音もなく飛び立ち、セミと思われる餌をつかんで戻ってきた。巣穴にいる雛に餌を渡すと、すぐにまた餌取りに。食欲旺盛なひなたちを満腹させるのは大変だろうと思いやられる。
7時半近くなると、アオバズクのシルエットも見づらくなり、巣立ちに立ち会えた幸運を余韻に、観察会を終了した。
御所アオバズク観察会 (7月21日) Σ
●見聞きした鳥
アオバズク、ツバメ、ヒヨドリ、メジロ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス 8種
アオバズク(青葉木菟) Ninox scutulata Brown Hawk Owl フクロウ科
亜種: アオバズク N. s. stellata、リュウキュウアオバズク N. s. stellata (琉球列島)、チョウセンアオバズク N. s. stellata
異名: もほ(青森)、てつてぽつぽ(富山)、くろふくろ(奈良)、やぶもつこ(岩手)、つく(宮城)、 ねこどり(千 葉)、こぶくろ(神奈川)、 ぬりとら(愛知)、あをばと(高知)、ほーほーどり(福岡)
L27-30.5 W66-70.5 夏鳥
「アオバズクが営巣している宗像神社の森」が「京都の自然200選」に選ばれたのは1992年9月29日だが、日本野鳥の会京都支部の「御所アオバズク観察会」の歴史はそれよりも古く、1988年に第1回が開かれた。
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