烏谷山付近から望む比良岳と蓬莱山(奥)
明けそうでなかなか明けない今年の梅雨。暑さだけは日増しに勢いを増している。この日の予想最高気温は、大津で32度だった。
午前9時、JR志賀駅に集まった13人(担当含む)の参加者はバスで山麓駅に移動し、今年1月に新設された120人乗りのロープウェイに乗って、打見山山頂を目指す。わずか5分で到着した標高1100mの山頂は雲の上。さすがに涼しい。あちこちでホオジロがさえずっている。カッコウやホトトギスの声も。しかしこの季節、大部分の鳥たちは繁殖期が終わり、音無しでひっそりと暮らしているので、なかなか姿が見つからない。
びわ湖バレイのゲレンデを下り、木戸峠から縦走路に入る。道端には純白のツルアリドオシの花がちらほら咲いている。凛々しい感じがする花だ。林内は、エゾハルゼミのセミ時雨で鳥の声が聞こえないほどである。ナツツバキの花はほとんど散っていたが、少しだけ咲き残っていた。比良岳の手前で、昨年まで二、三年続けてクロジがさえずっていたのに今年は聞こえず、残念。ヤブガラミの花が咲いている標高1051mの比良岳で休憩後、葛川越へと下る。
水場でほっと一息
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ここから烏谷(からと)山まで、標高差150mほどの登りが、今日のコース中最もハードな部分である。しかし、さすがは山慣れした面々、息をはずませながらも1176.7mの三角点がある山頂へ無事到着。ここで昼食休憩とする。
このあとは大部分が下り。30分足らずで荒川越に到着した。荒川越からの下り道は、比良山の琵琶湖側には珍しく、急坂がほとんどなくて歩きやすい。しばらく下るとクロツグミの朗々とした声が聞こえてきた。2羽で歌合戦をしている模様である。美声に聞きほれながら高度を下げてゆく。
オオルリの歌声が聞こえ始めてからまもなく、水場に到着した。大岩の下から冷たいきれいな水がこんこんと湧いている。ここで水分を補給してリフレッシュし、再び山道を下る。イカルやメジロの囀り。30分足らずで大岩谷の林道に出た。舗装道路のアスファルトからの照り返しが暑い。
湖西道路の下をくぐって直進、荒川集落を通り抜け、湖岸の松の浦水泳場に出る。暑い土曜日、さすがに水泳客が多い。
JR志賀駅に到着して鳥合せ。午後3時10分の解散となった。 比良山探鳥会 (7月12日) Σ
●見聞きした鳥
アマサギ、トビ、カッコウ、ホトトギス、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、コシアカツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、クロツグミ、ヤブサメ、ウグイス、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、スズメ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス 24種
ツルアリドウシ Mitchella undulata アカネ科
分布: 北海道から九州、朝鮮南部
多年草。
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