
キリ Paulownia tomentosa Steudel (ゴマノハグサ科)
国産材では最も軽い(比重 0.3)
雨模様、しかも3月下旬並みの気温という探鳥会には最悪の条件にもめげず、参集された5人の方々と共にケーブルの客となる。車窓からは、満開のヤマフジやキリの花が楽しめた。「ケーブル比叡」駅では、いつもならにぎやかに出迎えてくれるカラ類のさえずりすら聞こえない。「天気は回復傾向」という予報を信じて、旧スキー場から雲母越へと歩を進める。ヤマツツジの花を愛でながら、枯木に止まったコゲラをスコープで覗く。頭側の赤い羽根が見えた! やっと薄日が射し始めた木々の、新緑の中を動き回る小鳥たちの姿を追う。ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ…。

ヤマツツジ Rhododendoron obtusm var. kaempferi (ツツジ科)
山王院から浄土院へと下り始めたとき、突然クロツグミのすばらしい歌声が間近で聞こえた。姿は残念ながら見えなかったものの、やっと探鳥会気分になってきた。キセキレイが頭上の電線に止まってサービスしてくれた浄土院から、釈迦堂への行者道を歩き始めると、キビタキやオオルリの美声に加えて、アカゲラ、アオゲラのドラミングも聞こえてきた。予定を少し変更し、瑠璃堂まで足を延ばして昼食を取る。
帰途は、西塔駐車場からケーブル跡を経て雲母越に戻る。鳥たちもお昼休みのようで、声があまりしなくなった。
ケーブル比叡駅前で鳥合せ。出現鳥種は少なかったが、すがすがしい気分を味わえた半日だった。
比叡山府民探鳥会 (5月11日) Σ
●見聞きした鳥
トビ、キジバト、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、クロツグミ、ウグイス、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、イカル、ハシブトガラス 17種

シジュウカラ Parus major Great Tit スズメ目シジュウカラ科 L14.5 W22
亜種: 本土産のほか、南西諸島にアマミシジュウカラ(P. m. amamiensis)オキナワシジュウカラ(P. m. okinawae)イシガキシジュウカラ(P. m. nigriloris)
異名: ちゆうちゆうがらがら(千葉) ちんちんからから(愛知)えだわたり(滋賀)しんしん(奈良)はたけやまがら(広島))りゆーきうすずめ(鹿児島)
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